中国初開催の米女子ツアー、レインウッドLPGAクラシック。〝濃霧〟により3日目と最終日のスタートが約2時間遅れたが、実はこれ、深刻化している大気汚染の影響だった。
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J・コルダ(写真右)のinstagramより
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大会自体は地元のスター、フォン・シャンシャンが最終ホールに劇的なイーグルを奪い初代王者に輝く最高の形で幕を閉じたが、選手たちを悩ませたのは北京名物? のスモッグ。白霧が上空を覆い視界が悪化。呼吸器障害の要因となるPM2.5の濃度が一時250マイクログラムを超えた。70マイクログラム超で健康への影響が懸念されるのに、選手たちはその3~4倍の濃度のなか屋外でプレーし続けたことになる。
2日目まで首位を走りながら3日目に失速したジェシカ・コルダはマスク着用の写真をネットにアップし不安を訴え、サンドラ・ガルはラウンド中もマスクで防備。同時期に北京で行われていたテニスの中国オープンでは、伊達公子が頭痛と悪寒に悩まされ途中棄権し、「空気のせいとしか思えない」とブログにしたためた。女子プロたちも表立っては言わないが、体調を崩した選手もちらほら。
今秋には男子のHSBCチャンピオンズ(上海)やロイヤルトロフィー(広州)が控えビッグネームの出場が予定されているが、北京以外の地域でも件の数値は軒並み150?以上を記録。果たして大丈夫? かのトム・ワトソンは「ゴルフの未来は中国にあり」と語っていたが、大気汚染で前途に暗スモッグ雲が立ちこめるとはいやはやなんとも……。
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