プロ転向した4月以来、他の追随を許さない快進撃を見せて来た怪物ルーキー・松山英樹とのスポンサー契約に関して、各業界を代表する大手企業がここにきて慌ただしく動き出している。
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VISA太平洋ではヒューゴボスを着用したが……?
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08年にプロ転向した石川遼が、その直後にメインスポンサー、用具使用など次々と契約を結び、用意周到で開幕に備えたのとは対照的に、松山英樹はほぼ〝裸〟同然でツアーに参戦した。
プロ入り決断から開幕までほとんど時間がなかったという事情もあるが、「お金はツアーで稼ぐものというのが英樹の考え方」(東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督)も背後にあった。
スコアに直結するクラブ契約をダンロップスポーツと正式に結んだのは、開幕から3カ月も過ぎた7月のこと。当初は総合契約と予想されていたその契約も蓋を開けてみると、ボール、クラブ、グローブ、キャップ、シューズで、ウェアを除外したものだった。その陰にはマスターズ覇者アダム・スコットを射止めたユニクロが動いていたと噂されていた。阿部監督は「いまはまだ学生ですから学校の関連のものを着ています」としていたが、その後もウェア契約に関しては、サマンサタバサやヒューゴボス、パーリーゲイツなどの名前が浮上。VISA太平洋ではヒューゴボスのセーターを着用し、「いいよ契約か」との情報も駆け巡ったばかり。
松山との契約でしのぎを削っているのは、ウェアばかりではなく、航空業界も熾烈だ。「スポンサー選びは金銭面より、ツアー転戦をどうサポートしていただけるかが大切です。そういう意味では航空会社との交渉は他の分野より早める必要があるでしょう」と阿部監督が語っていたのは7月のこと。そのころはデルタ、ユナイテッド、JALなどからオファーがあったとされるが、現状ではANAが一歩リードしているとの情報もある。
自動車業界からはトヨタ、メルセデス・ベンツが名乗りを挙げ、キヤノンも所属契約に意欲を見せていると伝えられている。
これだけの大企業が松山獲得に動くのは、やはり驚異的な実績を積み上げたからこそ。「自分の価値は自分で高めろと言ってきた通りになりました」と阿部監督。年内にはすべてが決まり、新年度から正式に契約がスタートする見通しだ。
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