世界ゴルフ選手権HSBCチャンピオンズで優勝争いを演じた岩田寛(33)が、出場を予定していたウェブドットコムツアー(米下部ツアー)のファイナルQT(12月11~16日)を受験しないことを表明した。その理由を岩田は「(松山)英樹です」。って、どういう意味?
フェニックスの練習場で米QTについて話す岩田と松山
松山(22)が出場したダンロップフェニックスの練習場。球を打つ彼の隣に"悩める"岩田が現れ、松山のキャディで岩田と大学の同級生の進藤大輔も交え3人でなにやら真剣に話を始めた。議題は「ファイナルQTに出るべきか、出ないべきか?」
以前なら直接レギュラーツアーのQスクール(プロテスト)受験のチャンスがあったが、昨年から制度が大幅に変わり、QTが実施されるのは下部ツアーのみ。そこで厳しい荒波に揉まれて1年戦い、シーズン終盤に行われるツアーファイナルズで入れ替え戦を戦い、上位50名が晴れて米ツアー参戦を許される。それはそれは厳しい道のりだ。
ところが先のHSBCチャンピオンズで3位タイに入ったことで、岩田は38万ドル強(4000万円強)の賞金と想定フェデックスカップポイント152ポイントを獲得した。その実績で今後推薦によるレギュラーツアー出場の機会も想定され、スポット参戦でポイントを重ねれば、来季(16年)いきなりレギュラーツアーへの出場を目指す道が見えてきたのだ。
さらに国内外の試合で優勝争いに絡んで世界ランキングを上げトップ50(現在80位台)入りすれば、メジャー出場も現実となる。
QTを受けて正攻法でウェブドットコムツアーに挑戦すべきか?それとも世界ランクを上げて来季レギュラーツアー参戦を目指すべきか?
悩む岩田に松山や進藤が薦めたのは後者。その助言を受け岩田は「決めました!決め手は英樹。QTは受けません。タイ(アジアツアー)に行って世界ランクを上げてきます」。
これで下部ツアーのファイナルQTを受験するのは、セカンドQTでぶっちぎりのトップ通過(後続と13打差!)を果たした小平智ただひとり。
それでも海外に積極的に挑戦しようとする気概のある選手が増えつつあることは確かなようだ。
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