日米ツアーの日程を見ると、メジャーの日程に気になる点がちらほら……。
まず男子ツアーをみると、昨年5月の日本プロが6月に移動。その次週に全米オープンがあり、日本ゴルフツアー選手権と続く。これでは全米オープンに出たい選手は日本プロには出場しにくい。年間24試合しかなく空き週はほかにもあるのに、なぜ6月に移動したのか?
これは関係者によると、開催コース、ゴールデンバレーGC(兵庫)の意向によるものと判明。というのも、5月は芝つきも浅く、芝の色も真緑ではない。TV映りもよくないとあって6月に決定したという。「日本のツアー日程はスポンサーと中継TV局の意向が優先する。とくにスポンサー不足に悩むPGA主催の試合はその傾向が強い」(TV解説者・岩田禎夫氏)
それでも、メジャーの全米オープンとダブってはいない。これを評価するのはもう1人のTV解説者、佐渡充高氏。「海外メジャーの日程は事前にわかっているのだから、各ツアーとも重なりを避けている。あの過密日程の欧州男子ツアーでさえそうです」
そのタブーを破っているのは日本女子ツアーだ。13年にメジャーに昇格したエビアンマスターズと日本女子プロがバッティング。それは14年も改善されなかった。
「エビアンの日程も事前にわかっていた。メジャーを無視したととられても致し方ない」(佐渡氏)。このことをJLPGAに問い合わせると、なぜか、「お答えできません」
また、メジャーの全米オープンと全米女子オープンが2週続けて、しかも同じコース(パインハーストNo.2)で開催される。不思議に思った読者も多いだろう。この日程がUSGAで決まったのは5年前、リーマンショックの年。「不況により効率よい大会運営へと舵を切った。ギャラリースタンドなどの施設は流用でき、大幅なコストダウンが実現できる。ただコースのメンテが問題だった。普通なら、ラフは踏まれて荒れて2週ももたない。しかし、No.2は砂地でブッシュの地形。つまり、2週連続開催できる条件に合うコースは全米中探してもNo.2しかなかったんです」とは全米オープンの解説を長年務めた川田太三氏。
やはりメジャーにはさまざまな思惑が交差する。
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