日経平均株価を一年で50%超も上昇させたアベノミクス。その波がこの年末、シャフトメーカーに及んだ。
グラファイトデザインは、年末は700円を下回っていた株価が年明けに一気に900円を超え、現在も900円弱で推移している。株価上昇の要因をメーカーに聞くと、「11月に発売した新製品『ツアーAD MT』であの宮里優作プロが初優勝したことなどが後押しし、各クラブメーカーからカスタム採用の受注が堅調に伸び売り上げが増加しました」(同社営業担当)
それを裏付けるように、同社は1月10日に通期業績予想の売上高を2億5000万増の43億5000万円に修正すると発表した。
同じくシャフト業界の雄、藤倉ゴムもまた、株価が大きく動いた。年をまたいで6日連続のストップ高となるなど、12月下旬から一気に3倍近くまで上がった。ただ、こちらはシャフトではなく、12月21日に「マグネシウムを使った新型電池の実用試験に成功」と報じられたことが主要因。
「弊社はいろいろな分野でさまざまな技術を持っており、それらを共有できるよう開発部門は一つの工場に集約しています。これらの技術力をクロスオーバーし、シャフトの新製品開発に生かしたいですね」(同社シャフト開発担当)
ギアに詳しい児山和弘氏によると、「最近はカスタムシャフトが一般に浸透し、非上場の三菱レイヨンやUSTマミヤ、日本シャフトも、こだわりゴルファーのニーズをうまく掴んでいる」とのこと。
シャフトの好景気が業界全体に広まりますように。
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