タイガーがシーズン初戦で大きくつまずいた。しかも勝率5割を誇るトーリーパインズGCでのキャリアワースト2位の大叩きに全米が大騒ぎ。いったいタイガーに何があったのか?
ファーマーズ・インシュランス・オープンには14回出場し優勝が7回。トップ10を外したのはわずか1回。しかも最後に勝ったメジャー(08年全米オープン)の舞台もここ。昨年アブダビで予選落ちした直後に出場したときも余裕で優勝を飾っており、文字どおり〝タイガーの庭〟のはず。
ところが序盤からエンジンがかからず2日目を終えた時点で50位タイ。そして3日目、目を疑うような光景が。なにが悪いといってすべてが悪かった。ショットは曲がり、距離感はボロボロ。アプローチはグリーンにさえ乗らずパットも決まらない。
同伴プレーヤーのJ・べガスが思わず「こんなタイガー見たことない! あれほどボギーを叩くとは」と呆気にとられたほど。裏街道(10番スタート)の18番&1番で連続ダブルボギーを叩くと、そこからはたがが外れたように5連続ボギーの〝大暴走〟。『80』は免れたが7オーバー79を叩いてリーダーボードを急降下し、80位タイで初のMDF(賞金はあるが最終日プレーできない)を喰らってしまった。
本人はひと言も語らず会場を後に。コーチのS・フォーリーは「まだ調整段階だから」としながらも「ショートゲームがあそこまで悪いのは予想外」と戸惑いを隠せない。これに対して元コーチのH・ヘイニーは「ワークアウトのしすぎ。もっとパットの練習をすべき」と切り捨てた。
テレビ中継で解説を務めた田中秀道は、「スウィングに関する何らかの課題があって、意識がそちらに向いてしまい、例年よりも厳しいコースセッティングに対応できなかったのでは」と分析する。
タイガーの自己ワーストは02年の全英オープンの『81』。79は2番目のワーストで4度目。予選落ちは米ツアーでキャリア9度目。それはそれで凄い数字ではあるが……。
タイガーは翌週のオメガドバイデザートクラシック開催前の会見で、「先週はちょっとかみ合っていなかっただけ。それにコースもタフだったしね」と振り返った。そして、
迎えたオメガは44位タイで予選ラウンドを通過した。
よくも悪くも王者のプレーは衆目を集める。ことタイガーともなれば、世界中が過敏になるのも仕方がない?
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