米ツアーのAT&Tプロアマでジミー・ウォーカーが早くも今季3勝目を挙げた。が、彼の顔と名前が一致する人はほとんどいないのでは? ウォーカーってどんな人……?
昨年10月の今季開幕戦フライズドットコムで、それまで出場187試合未勝利だったプロ14年目の苦労人が優勝を飾り話題になった。それがウォーカーだ。今年になってソニーオープン、AT&Tと立て続けに勝星を重ね、世界ランクも開幕前の66位から4カ月余りで24位にジャンプアップした。
オクラホマ州出身、テキサス在住、その名のような"地味ぃ"な35 歳をネットで検索すると、同姓同名の俳優や政治家が先に出てくる。開幕から出場8試合以内に3勝を挙げた史上4人目の選手となったが、全米でも知名度はイマイチ。ちなみにウォーカー以外の3人とはタイガー、ミケルソン、デュバル。もの凄い顔ぶれと肩を並べた。
スクラッチプレーヤーの父の手ほどきでゴルフを始め、ベイラー大学を卒業した01年にプロ転向。04年下部ツアーで2勝を挙げ、翌年からPGAツアーを経験するも成績は振るわず、メジャー&マイナーツアーを行ったり来たり。だが09年にシードぎりぎりの125位で滑り込んでからPGAツアーに定着、昨年初めて200万ドルプレーヤーとなり、賞金ランク30位に入った。
ちなみに下部ツアーでプレーしていた頃、試合のボランティアをしていた女性が現在の奥様。インタビューで面白いことを言うわけでもない"フツーの人"のキャリア一番の思い出は、大学4年でバイロン・ネルソンクラシックのマンデー予選に通って練習ラウンドをしたとき、タイガーと遭遇し〝1ホールだけ〟一緒に回ったこと。「タイガースラム(年をまたいでメジャー4連勝)直後で"急
いでいるからこのホールだけ一緒に回らせて"と言われて、すごく緊張したよ。でもそこでタイガーより自分のほうが内側(ピンそば)につけられたんだ」(ウォーカー)
そのとき学んだ教訓が「あの緊張感をもってすれば、もう生涯緊張はしない」。AT&Tでは6打あったリードが1打に縮まりプレッシャーを感じているようにも見えたが!? きっと学生時代の教訓を思い出しながら勝ったのだろう。
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