2月25日に22歳となった松山英樹。すでに米ツアーの来季シード権をほぼ手中に収めたが、さらに上を目指すため、アイアンのシャフトの長さを変えた。その狙いはどこにあるのか?
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0.25インチ伸ばしました
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クラブ契約先のダンロップスポーツに聞くと、「球を高く上げたいということで、アイアンのシャフトを0.25インチ(6.35ミリ)長くしました。とくにロングアイアンでグリーンに球を止めたいという考えがあるようです」(広報担当)とのこと。
米ツアーは、日本ツアーよりも距離が長いコースが多いうえ、グリーンが硬く球が止まりにくい。国内では「松山のすごさはロングアイアンを高弾道でボンと止められるところ」(小田孔明)という声があったが、〝米初優勝〟をつかむには、その武器の質をさらに高める必要があると感じているようだ。
とはいえ、わずか0.25インチの差で弾道はどのくらい変わるものなのか。ギアに精通する関雅史プロに聞いてみた。「松山プロは、シャフトもヘッドも同じまま長さだけを伸ばし、バランスがD2からD3にアップしたとのこと。その結果、クラブ自体のエネルギーが大きくなりインパクトの衝撃が増して、球が上がりやすくなります。球が上がるぶん、飛距離もアップします。松山プロのヘッドスピードなら、キャリーで5ヤードくらい伸びるのでは」
0.25インチの差で、これほど効果があるとは驚きだ。「ただし、松山プロのようにそのまま伸ばすと当然重くなるので、アマチュアが真似をするなら注意が必要です。0.25インチ長くするなら、軽めのシャフト換えるなどして総重量を10グラムほど軽くしてバランスを調節すると、同じような振り心地で高さと飛距離アップが望めるでしょう」(同)
我々はともかく、松山は「新アイアンの感触はすごくいい」と満足気。高い球を手に入れ、さらに高みを目指す。
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