JGTO(日本ゴルフツアー機構)は、国内ツアー振興の打開策として、トーナメント規定を改定した。
その主なもののひとつが、「複数年シード保持者への出場義務化」だ。
賞金ランク1位(シード5年)、国内メジャー優勝者(同5年。日本シリーズのみ3年)、W杯出場者(同2年)の資格で出場する場合、これまでは出場義務試合はなかったが、今季から年間5試合以上の出場が義務化された。もし出なければ、次の年の1年間は同資格では出場できなくなる。また、海外ツアーメンバーの出場義務試合数も、これまでの3試合から5試合に増えることになった。
昨年賞金王の松山英樹の例でいえば、彼が今年、国内で5試合以上に出場しなければ、来年シーズンの1年間は賞金王のシード権は停止される。昨年のW杯出場で今年から2年のシード権を得た石川遼についても同様だ。
一見、この措置は海外を主戦場とする選手にとってはとても厳しいものに見える。「ただし、海外ツアー選手に関しては、米・欧ツアーに限って、5試合出場の義務が猶予される特例事項もあります。
例えば、怪我や病気などの不測事態。または、米・欧ツアーのシード権争いが瀬戸際の場合には、〝理由を精査したうえで免除〟も有りうるということです」(JGTO広報・田中謙治氏)
「厳しい建前ながら、特例を作るので、可能な限り出場してほしいというサインでしょう。となると、少しも〝厳しく〟ないことになりますね」とは、〝屋根裏〟の解説者、タケ小山。
「ホームツアーを優先するというなら、その原則をはっきりさせればいいわけです。特例事項がその原則に外れていないかどうか……」(ゴルフ解説者・岩田禎夫氏)
厳しい措置のようで、厳しくない!? JGTOは特例事項の判断に悩む事態になりかねないかも。当の石川は以前から「日本ツアーに育ててもらった恩があるので、できる限り日本でもプレーしたい」と口にしているが……。
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