週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/3号
2014/5/27更新

メジャー初制覇の成田美寿々のオフは
"プロ野球トレーニング"

 サロンパスカップでメジャー初優勝した成田美寿々。最終日はフォン・シャンシャンと宮里美香のワールドクラス2人を相手に一歩も引けを取らず、公式戦を史上6番目の若さ(21歳215日)で制した。若きヒロインは、どんなオフトレを行い飛躍を遂げたのだろう?



リカバリー率が、向上した。

 スウィングを見る井上透コーチによると、成田がオフに取り組んだのは飛距離アップとアプローチの強化、そして怪我をしない肉体改造だった。「1月はボールを打たずもっぱら体造り。トレーナー(安福一貴氏)が同じという関係で、斉藤祐樹投手ら早大三羽烏のプロ野球選手とともに行い、彼らと同じ量と質のメニューをこなしました」(井上氏)

 特にキツかったのはダッシュで、「400メートルダッシュを8本連続でやるのですが、インターバルはたったの1分。肺が破裂するかと思いました」(成田)という。

 こうしたハードなトレーニングの結果、最低限飛ばしたい250ヤード超をコンスタントに打てるようになった。「250~260ヤードでフェアウェイキープ率70%以上が米女子ツアーの水準。彼女はそのラインをクリアしています」(井上氏)

 2月に入ってから球打ちを始めたが、この時は徹底してアプローチをやった。

「確実にパーを取るために、キャリー10ヤード未満のアプローチに重点を置き、グリーン周りのチッピングを毎日1時間以上費やしてきました。その結果、狙ったところに確実に落とせる精度が高まりました」と井上氏が言うとおり、ウィークポイントだったリカバ リー率(上表)が向上している。

 成田はこのハードなオフトレを振り返り、「結果が出ないとやってらんないっていうくらいやったので、やっと報われました」と笑う。勝っても負けても涙は見せないド根性娘が、賞金女王レースのトップに躍り出た。

 
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