週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/3号
2014/5/27更新

元世界一のカイマー4年間の低迷のワケは
フェード→ドロー→フェード

 元世界1位のマーティン・カイマー(独)が〝第5のメジャー〟ザ・プレーヤーズ選手権で4年ぶりに復活優勝を飾った。勝てなかったこの4年、いったい彼になにがあったのか?

 初日にコースレコードタイの〝63〟を叩き出し、最後は手に汗握る優勝劇だったが、母の日Vに「特別な気分。本当にうれしい」と実感を込めたカイマー。

 カイマーといえば、25歳の若さで全米プロでメジャー初V。翌11年2月付けの世界ランクでドイツ勢ではベルンハルト・ランガー以来2人目のナンバー1に浮上した。当時はタイガー以来2番目の年少世界1位と騒がれたものだが、同年4月にわずか8週間でその座をマクロイに譲ってからは右肩下がり。今年の4月末には同63位まで下がり、プレーヤーズ選手権直前は61位に低迷していた。

 そもそもスランプの原因は? 「世界ランク1位になった頃、フェード一辺倒ではなくドローも打てるようになりたいと思い、スウィング改造に取り組んだんです。でもそれに失敗した」(カイマー)

 専属キャディのC・コネリーは当時を振り返りこう話す。「練習場で球を打ちすぎて手はマメだらけ。それでも打ち続けてマメが潰れて血だらけになっていた」

 改造失敗を認めフェードに戻して出直しを計ったが、一度崩れたスウィングは戻らず。米ツアーに専念した昨年はフェデックスカップのポイントランク103位に沈み、散々なシーズンをすごしている。

 今季も劇的にスタッツが改善されたわけではない。だが今回、伸び盛りのジョーダン・スピース(20)やベテランのジム・フューリック(44)を振り切って完全優勝を達成したことで、大きな自信を取り戻した。

 かつてのナンバーワンの現在位置は28位。復活したいま、「もう後戻りはしない!」

 
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