週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/1号

2014/6/24更新

今年も…！
記録的豪雨でゴルフ場に土砂が流入

　今月５日に梅雨入りした関東甲信地方。その後も数日にわたり降り続いた雨の影響で、ゴルフ場に土砂災害が起きてしまった。

　それは、栃木県足利市にある東松苑ＧＣ。８日に３時間で２５０ミリ近い雨量を計測し、５日からの総雨量が４００ミリに到達すると、土砂がコース内に大量に流れこむ事態に。この復旧に３カ月を見込み、その間、インコースはクローズを余儀なくされた。

　東松苑ＧＣといえば、中嶋常幸の父である故・中島巌氏が設計したコースとして知られる。ゴルフ界の名物オヤジだった巌氏の強いこだわりが随所に散りばめられ、多くのファンに愛されてきたゴルフ場だ。

　中島和也支配人は「街が冠水し車が沈むような状況のなかで陣中見舞いに駆けつけた方もいて……。コース上の土砂の撤去作業を手伝いたいという申し出も多く、本当に勇気づけられた」と、辛い惨状を励ましてくれた会員への感謝を口にする。そして、「起きたことは仕方がない。ピンチのときこそ見えないものが見えてくる。この土砂を単に撤去するのではなく、コース戦略上のマウンドに進化させたり、９～12ホールゴルフというスタイルを考えたり、これまでなかったアイデアをひねり出し、プラスに転換させたい」とじつに前向きだ。

　当面は、アウトコースを２度回る変則スタイルとなるが、前半・後半でＡ・Ｂグリーンを変更し、さらにティマークを前後左右に動かすことで変化を持たせる。さらにプレーフィは通常より一律１５００円引きで案内していく予定だ。

　異常気象を嘆いても何も変わらない。進化を図る東松苑ＧＣの復活を楽しみに待ちたい。