宮里藍の不振が続いている。パットの名手とうたわれ元世界ランク1位のパク・インビが「藍を真似している」といったパットが深刻な状況。いったい藍になにが起きている?
全英リコー女子オープンでは直近の3試合連続予選落ちを喫したとは思えない粘り強いゴルフで初日10位タイ、2日目16位タイ、3日目17位タイと日本勢最上位を走っていた。
ところがロイヤルバークデールに強風が吹いた最終日、新聞各紙が「目を覆うばかり」と書き立てた大乱調で、ダブルボギー2つ、ボギー7つを叩いて『83』。45位タイに終わると「課題としているパッティングの悪いところがもろに出た。ロングパット、ショートパットともに苦戦した」と無念の表情。
シーズン当初から「人生で初めてパッティングに悩んでいる」と打ち明けていた藍だが、その発端となったのは、昨年のミヤギテレビ杯でパターを替えたこと。「最初は良かったが長さが合っていなかった。あそこでフィーリングが狂ったのでは?」というのは父・優氏。
今季米ツアーでは70~80センチのパットを外す場面が多く1ラウンドのパット数は全英終了時点で31.02(部門別ランク123位)。世界ランク1位に輝いた10年=28.67(同3位)と比べると1ラウンドでグリーン上だけで2.35打違うことになり、単純計算すると4日間の差は9.4打。これではいくら正確なショットで鳴らす藍でもスコアメイクは難しい。 短いパットが入らないとショットにかかる負担も増すばかり。
不振から抜け出そうとこれまで「量より質」だった方針を転換し、パット練習量を2倍以上に増やしたが、良い日もあれば悪い日も。
かつて藍は言っていた。
パットのコツは「迷いなく打つ」こと。構えてラインとタッチをイメージしたら迷わず打っていたから入っていた。だがいまは「ショートパットになるほどためらいがある」(優氏)。イップスとは認めたくないが、もしそうなら病を克服した先達のように握り方を変えたり、パターを変えるといった方法も試すべきなのかもしれない。
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