世界のトップが勢揃いしたWGCキャデラック選手権でローリー・マキロイが"しでかした"愚行が、優勝争い以上に話題になった。怒りに任せクラブを池に投げた世界ナンバー1プレーヤーの行為の顛末は?
フェアウェイから池までの距離60ヤード
事件は大会2日目の8番パー5で起こった。2オンを狙って放った3番アイアンの第2打が池につかまったことに腹を立てたマキロイは、右手に握ったクラブをサイドスローで目の前の池に放り投げたのだ。
中継ではきれいな放物線を描いて「50~60ヤード」飛んだクラブが水しぶきを上げ池に吸い込まれるシーンが繰り返し放映され、それがマキロイの仕業だったことに驚きと落胆の声が寄せられた。
ゴルフを志す少年少女に及ぼす影響を考えても決して許される行為ではない。本人は「反省している」といいながら「あれで怒りを鎮めることができた。3番アイアンはこのコースじゃ使わない、と思ったから"やっちゃえ"っていうことになった」と苦笑いしながら自己弁護。
そしてこの3番アイアンはコースのオーナーであるドナルド・トランプ氏がダイバーに命じて引き上げさせ、最終日の朝、トランプ氏自らの手でマキロイに「バッグにクラブが13本というのは(数字的にも)縁起が悪い。これ(3I)はここに戻しておくよ」と返却された。
「マキロイは素晴らしい青年だ。怒りに任せてクラブを投げるなんて彼の人間らしい一面が垣間見えて、かえって親近感を持ったよ」と擁護。試合後マキロイはトランプ氏にくだんの3番アイアンを贈呈。しかしトランプ氏が許してもPGAツアーは許さない。マキロイに罰金を科す方針だという。
ちなみにこれまで池や海にクラブを投げた選手は皆無ではない。たとえば08年のプレーヤーズ選手権ではチャーリー・ホフマンが短いパットを立て続けに外した腹いせにパターを池に投げ込み、残り5ホールをパターなしでプレーする羽目に。
01年のドバイデザートクラシックではアプローチをミスしたヘンリック・ステンソンがウェッジを池に。
ストレス解消もプロの腕の見せどころなのだが。
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