米国の大富豪で、ゴルフ界ではオーナーとして豪華絢爛なコースを造り続けるドナルド・トランプの"傲慢"発言に非難の声が止まらない。
トランプは、トランプ・ナショナルGCロサンゼルスを250億ドルという空前絶後の金額で造成し(コースまわりには10億ドル以上の豪邸が取り囲む)、マンハッタンの摩天楼をイーストリバー越しに眺めるトランプGLアット・フリーポイントをニクラス設計で開場した。また、スコットランドではターンベリーを買収しトランプターンベリーリゾートと名付け、現在英米に5コースを所有している。「ゴルフは金持ち(エリート)のもの。人々が一生懸命働き、いつの日かゴルフができるようになればいいという憧れの存在であればよい」とトランプが発言したのは、米国経済誌フォーチュンでのインタビュー。
ゴルフ業界が行う振興策についても「この5年間間違ったことばかりやっている。ホールを大きくしたりして、ゴルファーを増やさなくていい。人々がゴルフに近づけばいいのだし、ゴルフが人々に近づく必要はない。これはゴルフ業界全体が理解し、支持していること」とトランプ。
これに対して、米国のゴルフ団体、PGAツアー、LPGAツアー、USGA、PGA・オブ・アメリカはこぞって「今後、トランプ氏とは一定の距離をおく」と共同声明を発表。
今年の全英女子オープンをターンベリーで開催するLPGAは「今年の中止は間に合わないが、トランプ氏を支持するものではない」と追加声明。
さらに、同氏の中南米系移民への差別発言も明らかになり、PGAグランドスラムの会場からトランプ・ナショナルGCロサンゼルスが外されることが決まった。
ほかにも、米国4団体は2年以内にトランプの所有コースでトーナメント開催を予定しているが「このままだと変更せざるを得ないでしょう」(ゴルフジャーナリスト、河北俊正氏)という状況。
米国ゴルフ業界は騒然としているが、トランプの次の反応は?
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