98年12月に完成しましたが、それまでがシックな建物でしたから、当初はメンバーから『体育館のようでゴルフ場に合わない』といった声も聞かれました。しかし、外見だけではなく、機能性のあるハウスを利用するうちに、このよさが理解されたようです。いまでは、明るく、大きな空間に満足されています。動線のよさにも、納得してもらっています」(営業部新袖課・加治屋恭氏)
建て替えのきっかけは、88年に千葉県を襲った地震だった。翌年、耐震診断を実施しての結論は「建て替え」だった。先だって84年には、袖ヶ浦コースが35億円をかけて重厚な和風のクラブハウスに衣替えをしていた。新袖コースも委員会を立ち上げ、論議を繰り返す。当初の見積は40億円。しかしバブルも弾け、華美ではない、丈夫な耐震を第一に考えたハウスに軌道を修正。97年12月に着工し、現在のハウスが翌98年12月10日に完成した。総工費は約11億円である。
一歩ハウスに踏み入ると、吹き抜けの空間、そこに注ぎ込む自然光、そして前面の窓ガラス越しにコースが見える。左にフロント、右にロッカー室、2階にレストラン。実にシンプルである。「外との融合性、自然との調和を基調にした、スポーツ感覚のハウスだと思います。窓ガラスのメンテナンスは月1回業者に頼んでいますが、全体の維持費を見ても、袖ヶ浦コースより3割ほど減です」(前出・加治屋氏)
いまの時代に合ったハウスといえる。