一歩踏み込むと同時に、以前のハウスを知るものにとって、その残像がものの見事に吹き飛ぶ。白基調から、間接照明を利用したダークブラウンに。「オールドジェントルマンをイメージしたスコティシュが、コンセプトのひとつです。モダンという考えもあるでしょうが、3~4年経ってもモダンでいられるでしょうか」とは、トゥルーンゴルフのゴルフディレクター、カート・マイケルソン氏。
まず目を惹くのが、フェニックストーナメントのトロフィ、歴代優勝者のクラブ、スコアカードなどの数々。さながら、ミュージアムのごとくである。「以前は、2階にチャンピオンズルームという形で飾っていましたが、分かりづらかった。それにも増して、30年の歴史は買うことのできない宝物です。ハウスを入ったらすぐに、その歴史を体感してもらいたいと考えたのです」(マイケルソン氏)
そして、いちばんのポイントと思えるのは、フロント横にショップスペースがあること。ショップのなかにカウンターがある雰囲気だ。「フロントもショップもフェイス・トゥ・フェイスでフレンドリーさを出している」というが、ショップの売上アップも考えてのこと。ロッカーには、このショップを通らないことには行けないからである。最低でも4回、ショップ内を通る。
「朝と夕方では、求めるものが違います。ですから、1日1回はディスプレーを変えています」(マイケルソン氏)といい、昨年は前年比116%の売上となった。こうした発想は、外国人ならではか。フロアオペレーションは改善され、スタッフの効率化にも繋がっているという。