最大の特徴は他のボールに比べ、初速がアップすること。例えば、アベレージゴルファーを対象とした同社の「クロスエイト501」との比較テストでは、HS35、HS40、HS45のいずれのスピードでもボール初速が上回ったのは「JPX」ボールだった。
1ヤードでも遠くへ飛ばしたい、ショートゲームではソフトなフィーリングを味わいたい−−。ゴルファーにとって、ボールに求めるこだわりはクラブ以上に繊細で重要な部分である。
飛距離に関していえば、ボール初速、打ち出し角度、スピン量というのが飛びの3大要素。このどれもが適正な範囲の数値であることが、効率的な飛距離を生むには欠かせない。なかでも大きなウェイトを占めているのが“ボール初速”だ。アマチュアではヘッドスピードの1.4倍以上が理想とされ、その倍率の数値は“ミート率”として認知されている。
つまり、ボール初速を上げるには芯でとらえる正確なインパクトが必要なわけだが、この「JPX」ボールは、そのスピードをボール性能でアップさせるというコンセプトで作られたのだ。
一昨年に発売された「クロスエイト501」をベースに開発が行われた「JPX」ボールは、5層構造の一番内側のコアをより硬く反発力を高めたことで大幅な初速アップにつながった。しかし、硬すぎるボールは反対にスピン量が増え過ぎ、飛ばなくなるといった弊害も生まれてしまう。なにより、ゴルファーにとってはフィーリングが悪くなるといったイメージが芽生えてしまうだろう。そこで、2層目、3層目には、スピン量を調整するコアを採用し、外側の2層に「クロスエイト501」よりもやわらかい素材を採用。ソフトなフィーリングもしっかりと確保している。
つまり、内側3層は飛ばしの要素であり、外側2層がフィーリングの要素というわけだ。この絶妙なバランスがゴルファーにとって、使いやすい“飛んで、止まる”ゆえんとなっているのだ。
「ミズノ JPX」ゴルフボール
カラー:シルバーパール、オレンジパール対応ヘッドスピード:全領域
フィーリング:ソフト
ディンプル数:366個
ボール番号:51、53、55,57
構造:5ピース(クロスコア構造)