学生時代からアマチュア競技で優勝を重ね、2006年、2007年と2年連続でナショナルチームに選出。将来を嘱望されていたが、2007年度に受験したプロテストでは、「その時は、実力が足りなかったということだと思います」と、合格ラインにわずか2打及ばずに不合格。苦汁を舐める結果となった。
翌2008年に再びプロテストを受ける予定だが、アマチュア資格の放棄、予選会では二次試験に進めなかったことなどが重なり、女子ツアーに全く出場できない状況に陥ってしまう。やはり練習だけでは“試合感”は鈍ってしまうもの。当時「どうしていいか分からない状況でした」という櫻井がプレーの場に選んだのは、海外だった。
欧州女子ツアー、米国女子の下部ツアーであるフューチャーズの予選会に出場し、条件付ながらも出場権を獲得。今年2月、欧州女子ツアーの開幕戦「MFSオーストラリア女子オープン」に出場した櫻井は54位タイで予選突破を果たすと、尻上がりに調子を上げ、最終的には5位タイまで浮上。もともと“ビジュアル系”としても人気を集めていたこともあり、一躍マスコミやゴルフファンの注目を浴びた。
「去年は調子が悪くて結果が出ていなかったけど、久々の試合でこの成績で、自信を取り戻せたかな?」と、華々しい欧州デビューを振り返った。2008年は海外を転戦することになるが、プロテストの合格は、当然ながら今年の大きな目標の1つ。さらに彼女は、「欧州女子ツアーの賞金女王」という、さらに大きな目標を掲げた。大志を抱いて海外で腕を磨き、必勝体制で2度目のプロテストに挑戦する。