男子プロと女子プロのクラブセッティングを見てもわかるように、パワーがない女子はロングアイアンをFWやユーティリティに入れ換えて自分の弱点を克服している。
ゴルフで使うクラブは、パターを含めて全部で14本。この14本をどう組み合わせるかは、その人の「ゴルフの内容」で変わってくる。「大事なのは、まず自分の弱点を知ることです。何が悪くて100が切れないのかを冷静に分析してみてください。そうすれば、自ずと自分に必要なクラブと不必要なクラブが分かるはずです。うまく打てないクラブは抜いて、その代わりに自分が苦手な状況でうまく打てるクラブを追加しましょう」と、金谷プロ。例えば、フェアウェイウッド(以下FW)とバンカーが苦手な人の場合、FWを抜いて、その代わりにバンカーから球を出しやすいバンカー用ウェッジを追加すればいい。5番アイアンがうまく打てない人は、ロフトの大きいユーティリティを。いつもドライバーのOBでスコアを崩しているなら、ティショットはFWにするとか、ドライバーを極端に短く持ってスイングするという手もある。いかにクラブで自分の弱点を排除するかが100切りセッティングのコツだ。
ゴルフの全ショットの内訳を分析すると、40%がパット、25%がアプローチ、15%がフルショットとなる。これは、不思議なことにパープレーでラウンドするプロでも、100叩きのアマチュアでもほとんど同じ。「極論ですが、100切りを目指す初心者ゴルファーなら、アイアンはハーフセットでもそれほどスコアは変わりません。なぜなら、初心者ゴルファーが番手間の距離を正確に打ち分けることができないからです」(金谷プロ)。一般的なアマチュアゴルファーの場合、アイアンの番手間の飛距離は約10ヤード。広めのグリーンなら奥行きが40ヤードあるので、アイアンの番手は前後に2本ぶんの誤差があってもグリーンには乗ることになる。つまり、そこからのアプローチやパットが大事なのだ。100切りの目指すゴルファーの場合でも、スコアを縮めるカギとなるのはグリーン周りとパッティングだと覚えておこう。
「グリーン周りを制すれば100切りを達成できる」アプローチやパッティングに使うウェッジやパター選びは慎重に行おう。
100ヤード以内から3打でホールアウトできれば、90台で回ることは容易になる。そこで大事なのがウェッジのセッティング。「最近では単品のウェッジを使うのが主流ですが、初心者がいちばんやさしく打てるのは、アイアンとセットになっているウェッジです。アイアンとのつながりが良く、他の番手と同じように打つことができます」(金谷プロ)。アイアンのセットウェッジは、ソール幅が広くてバウンス角も大きめ。ミスになりづらい長所がある。「初心者はFWを減らしてでも、100ヤード以内のショットとアプローチがやさしくなるクラブを」と金谷プロ。グリーン周りが苦手な人は、積極的にチッパーなどのアプローチ専用クラブを使うことも考慮に入れよう。
自分が苦手とする状況からは、バンカー専用ウェッジやチッパーなどを駆使してクラブに頼ろう。
パッティングはその人の感覚に頼るところが多いクラブ。自分の持っている感覚をうまく生かせるパターを選ぶのがベターだ。一般的にショートパットは、中尺や長尺、ネオマレット型と呼ばれる大型ヘッドの重量感のあるパターがやさしく、ロングパットは感性が生かせるノーマルの長さのピン型がいいと言われている。「人によっては、ショートパット用とロングパット用とで、形状や長さの異なるパターを2本使い分けても構いません。一般的ではありませんが、もしそれでスコアが縮まるのなら、試してみる価値はありますよ」(金谷プロ)。どうしても100が切れないようなら、クラブセッティングの常識にとらわれることなく、柔軟な発想でパターを選んでみよう。
パターが苦手な人は、常識にとらわれず、パターを二刀流にしてみては!?
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