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ゴルフ野性塾SP

No.400 『寄せの大敵はヘッドアップ』 6/14 更新


ピッチエンドランに徹します

今年の目標はグリーン周りのアプローチでピッチエンドランをマスターすることです。あげるとか転がすとか、いろんなことをしないで、とにかくひとつのアプローチだけ完璧にしたいのです。いつも同じようにできるピッチエンドランの打ち方を教えて下さい。

(山梨県・35歳)


グースの小型ヘッドSWがお勧め

photo 同じ打ち方をしたいのであれば1本のクラブで打って行くが基本。基本は常に枝分かれするが、基本の幹がしっかりしていないと細枝分かれ状態になって大きな樹木にはなり得ないだろう。

ゴルフを始めて31年、物書き稼業に入って19年、ジュニア塾生の指導を始めて10年、大人の塾である進化論塾を始めて4年、その経験の中で思う事なれど上達、進歩の道は樹木の成長に似るようだ。

南方の樹、北方の樹、それぞれ樹木の成長と性質は人間領域の上達、進歩、変化に似ている部分は多い。樹木が教えてくれる領域だと思う。樹木から学ぶ事は多々ある。

細分かれでは大樹になり得ないと思う。小木は小木であり、大樹は大樹であろう。小木は細枝分かれして行く。徹するとゆうのは大枝分かれであり、中途半端や妥協点の低さは細枝分かれではあるまいか。

貴兄は徹したいと言う。その心、大枝分かれであり、大樹となり得る可能性は大であるはず。まずはサンドウェッジで打ち行くが最善と思う。ピッチングウェッジのロフトではバンカー越えや下り斜面の時に順応しにくい状況を招こう。

次にグースネックの小さなヘッド型のサンドウェッジを使うべきと考える。アプローチで一番悪しき事はヘッドアップ。気持ちと眼がインパクト前に結果を追えばスウィング全体のバランス崩れ、ヘッド弧道歪み、リズム崩れてミスを生む。気持ちと眼が結果を目追いしてスウィング崩すのがヘッドアップ。

フォローまで右肩を残せばヘッドアップ癖は防げるが頭では分かっていても体が頭の指定通りにならぬのがゴルフの厄介さであり、面白さともなり得るものでしょう。

ヘッドアップしないクラブを使うのが一番簡単。グースネック、55度のロフト、小さなヘッド形状のサンドウェッジがヘッドアップ防止に最適クラブと言える。2センチ、グースネックの分、2センチ遅れのインパクトとなり、2センチ耐えて行けるスウィングは作れます。

私はアプローチ時のヘッドアップに悩んでいた。不安嵩じて一時期、グリーン周りからの寄せにはパターばかり使っていた事もあります。裸地でも逆目でもヘッドアップなしのアプローチが出来るようになり、ダフリ、トップなければ自信生じて弱気になる事もなく、アプローチが楽しいとゆう現在の心境。

マルマンのサンドウェッジである、グースネックの小さなヘッド型。カツンと上から叩けばスピン止まり生じ、地面に沿ってヘッドを滑らして行けば距離の5分の3宙飛びの5分の2の転がり球。ピンデッドに止めて行きたければトップスウィング1の大きさに対してフィニッシュ2の大きさのスウィングすれば止まってくれる。簡単すぎるほどに簡単なクラブであり、生じる結果は嬉しきものばかり。

20年ほど前、私はバンカーショットの練習にこだわっていた事があります。1日1000球のノルマを己に課し、1年間で3本のサンドウェッジをバンカー砂との磨耗でスリ潰した。シャフトの延長にリーディングエッジのあるサンドウェッジだったが1年間で3本使い潰しました。

3本とも、4カ月で極端なグースネックになり、ヘッドは軽くなって使えなくなっていた。その3カ月目状態のヘッド形状に似ているのが今、使っている2センチグースネッククラブ。3カ月目状態の時が最もボールコントロール出来ていた。3カ月過ぎると磨耗度は早まるものです。クラブの持つ性質、材質の頑固さが消えて行くのが3カ月過ぎた時でした。

ヘッドアップを失くせばアプローチは難しくない。アドレス時のボール位置は不変。宙にどれだけ残り、転がりの距離がどれだけかは打ってみて決めればよいでしょう。グースネックのクラブから2センチの忍耐をもらったようなものですが、今、私のアプローチに怖いところはありません。裸地からの下り斜面でのバンカー越えアプローチでもヘッドアップしなければ簡単であるし、恐怖を抱かなければビビッて性急打ち方になる事もない。狙って行ける。

貴兄はクラブを換えよ。そして家ではクラブヘッドで1点を捉えて行くアプローチ練習をすべきだ。捉えの位置が左右にズレるとミス状態。グースネックのほうが1点捉えはやりやすい。




この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。

つづく
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目次
No.401 流れをつかむ2つの基本 (6/21) next
No.459 距離感をあわせるには・・・ (10/6)
No.458 バックスウィングは・・・ (9/29)
No.457 選手のマナーについて・・・ (9/22)
No.456 助言で崩れたら、新たな・・・ (9/15)
No.455 一途に6アイアンを打ち続けなさい (9/8)
No.454 素振りで上達する方法 (9/1)
No.453 夏のゴルフは無理をするな (8/25)
No.452 50歳を越えてからの練習法 (8/11)
No.451 咀嚼の力で・・・ (8/4)
No.450 球落ちの原因は・・・ (7/28)
     
   
 
坂田信弘

京大中退からゴルフを目指した異色プロゴルファー。主として週刊ゴルフダイジェストを根拠として漫画の原作、競技観戦記、レッスン書、レッスンビデオなど八面六臂の活躍をしているが、現在は次代のゴルファー育成のため開始したジュニア塾の塾長として脚光を浴びている。スウィング型を作るための「ショートスウィング」を提唱。
 
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