No.431 『ロングパットの距離感は距離勘に通じる』
2/24更新
ロングパット上達法を教えて下さい
塾長はパターでずいぶん悩まれたと聞きます。技術的にもメンタル的にもいろんなアイデアが生まれたことでしょう。私はロングパットにおいて、距離感がまったくありません。ショートパットの悩みではないので塾長の明解な答えが頂けるのではと存じます。
(新潟県・43歳)
パッティング理論構築には時間を費やした
パッティング理論は構築出来ました。理論を実践に移す手段も見つけることが出来た。感性の部分、勘の領域をも含めた実践方法が見つかったは幸いであった。
ボールを転がしている時に見つけた方法はひとつもありませんでした。空を眺めてボケーッとしていた時、樹木の枝を見ていた時、流れ落ちる蛇口の水を眺めていた時とか、ゴルフとは全く関係ない時と場所で方法を見つけることが出来ていた。
ショット理論よりもパッティング理論構築のほうに時間はかかりました。やはり私の不得意分野であったように思う。故に時間がかかった。スウィング作りにおいてもパッティングにおいても己の感性、勘の位置、肉体面での個性、体力、筋力、そして何に集中出来る性分であるのかを知らなければ100のビー玉の中からひとつのビー玉を運任せで選び取るようなものでしょう。
己の指先、手先、好みに合うビー玉であればよいが確率100分の1ではその幸運との出会い、心許ない出会いと思う。出会いの確率5分の1、出来得れば3分の1の確率でありたいとは思った。
私は進化論の中で確率3分の1を目指し、方法論では2分の1を目指して来た。その確率、成就されたかは読者諸兄の胸の内であろうが、これまでの他の論よりは高き確率であるとの自負を持っています。ただ、本稿の中でスウィング理論もパッティング理論も語ることは出来ません。方法論、然り。写真が要ります。また、多くのページを必要ともする。ゴルフ進化論、スウィング進化論、ラウンド進化論の語る以外に手段はなさそうだ。
貴兄の質問であるが、ロングパットの距離感は距離勘に通じ、ストローク勘、冷静さ、勇気、実践慣れに通じていくものである。そしてどの部分でロングパットの距離作りをしていくかで実践手段は異なる。ストローク全般に目を向けるか、ダウンスウィングの力の入れ様に目を向けるか、インパクトを見るか、フォローの力加減か、フィニッシュ位置か。
力の入れ様を均一にしたパッティングストロークで距離を出すのか、力の入れ様を変えたストロークで距離を作るのか、単純にインパクト直前直後の力の入れ様だけの距離作りなのかで方法論は変わりゆくであろう。
貴兄はいずこの領域で打っているのか、それとも打ちたいと願うのか。ロングパットの距離感作りには打ち手側の姿勢が要ります。何とかしてくれでは何ともならない。これだけのものを差し出すから後は頼む、のほうが作りやすい。ストロークの大きさの作れる勘であるのか、力加減に卓越した勘であるのか、それとも全体勘が優れているのか。
多分、多分だ、貴兄は力で打つタイプの方と思う。ショートパットが打ててロングパットが上手く打てないのは極端な力の勘頼りの打ち方である場合が多いのです。ならば、10メートルを打つ時、トップ位置はここまで、とトップの大きさを決めてバックスウィングに集中し、トップからは心、穏やかな状態で力を入れて行けば距離も作れましょう。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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