No.449 『緊張は有り難きもの、新たなものを生む。』
7/21更新
周囲の眼が気になります。
「朝イチのティショットは誰でも緊張するものだと思うのですが、特に私は周囲の眼が気になり、上手くいったためしがありません。自分の組だけでなく、後続の人の眼まで気になってしまいます。 ラウンド中、前が詰まって、後ろの組がティグラウンドに近づいてくると、本当にドキドキしてしまいます。どうしたら周りの眼を気にすることなくプレーすることができるようになるのでしょうか?」
(茨城県・28歳)
朝イチはシビレよ、緊張せよ
それが当たり前。周りの人をカボチャと眺めたり、私に関与せず、と感じるような方は上達しない。この事、断言出来る。
稽古事は緊張の中で己の身が覚えて行くものであり、弛緩の中での記憶は浅き記憶となって表皮の記憶となろう。
表皮よりは筋肉に、筋肉よりは骨に、骨よりは命に叩き込むのが稽古の鍛えようではあるまいか。貴兄は緊張する。その緊張、有り難き緊張である。
緊張は新たなものを生む。変化の先の進化は弛緩より生まれるものではない。緊張より生まれ来たものと思う。緊張せよ、シビレよ、口の中を渇かせてティに立て。然れば貴兄のゴルフは変化して行く。
経験である。人の頭をカボチャと思え、と教えたのは一時凌ぎの発想。貴兄を眺める人の眼の多さ、好奇の強さに感謝するがいい。それが長期の緊張に対する対処の考え様ではあるまいか。
貴兄は貴兄の持つ繊細感覚に感謝するべきです。緊張の中で球を打てるは幸せなり。人、緊張の中で己の能力を開かせ行くと思う。
シビレて打て。頭の中を白くさせて打て。震えて打て。それが貴兄のゴルフに逞しさと単純さを与える。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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