No.335 『バンカーではスウェイ厳禁』
3/3 更新
バンカーショットがお手上げです
ピンまで5ヤードのバンカーショット。ピンまで30ヤードのバンカーショット。セカンドから150ヤード以上のバンカーショット。フェアウェイウッドで打つバンカーショット。私にはみな、お手上げのバンカーショットです。これら一つでも克服したいのです。この中から一つだけでも、すぐに打てるようになる法を教えて下さい。
(埼玉県・41歳)
ダウンで力を使い果たしていないか?
距離のあるバンカーショット程、スウェイを嫌う。
ティショットやフェアウェイ、ラフからの第二打、グリーン周りの芝の上からの寄せなどは2、3センチのダフリには寛大である。その2、3センチのスウェイがミスの原因とならぬ事は多い。しかし、距離のあるバンカーだけは別。2、3センチのスウェイが即、ミスの原因となるものです。
スウェイしない方法は力まない事だ。力めば、体の動きのどこかが鈍さを出す。スピードのバランスが崩れた時、スウェイが生じる。過去、近い距離ほど、力むな、と教えて来たのはスウェイするな、と同義語であった。バンカーではリラックスしてゆっくり打って行け、も力むな、スウェイするな、も一連のながれ持つ教えであった。
貴兄は力んでいる。力まなきゃ、そう簡単にスウェイしないものだ。ただ、力を入れなきゃ距離は出せないのも事実。力を入れて打て、だけど力むな、とゆう一つ噛み合わせ間違えば矛盾の教え、この教えがゴルフを難しいものにして来ているのも事実。
力を抜いて打て、と言われたって力を抜いたヘッド軌道では正確さを維持し難いものだ。一気の振りの方が正確なヘッド弧道を作りやすい。
力を抜いて打って飛ぶはずものない。すべては矛盾。その矛盾の中でゴルファーは手探り、足探り、勘探り、感性探りの練習をして行くばかり。力の入れ処を知らなきゃ球を正確な方向へ正確な距離で飛ばせはしないだろう。
人間の力、100あるとしましょう。100のものが120になる訳ではなく、逆に100のものが50になるは簡単。スウィング作りとは100の力を如何に効率良く配分して行くかである。100の力を50にしてはいけないのです。
アマチュアの多くの方はダウンスウィング途中までで100の力の70を使い切っている。残り30の力で270ヤード出すは無理。逆の配分にすべきだ。ダウンスウィング途中までで30の力を使うスウィングを覚えればよいのです。
ダウンスウィング途中、貴兄は70の力を使い切り、残り30の力でインパクトへ向かっている。だから緩みも生じれば、合わせ打ちも生じる事となる。バックスウィングからダウンスウィング途中の間、過ぎたる力が加わっての力みから生じるスウェイも生じましょう。
力の配分を正しいものとする方法はショートスウィングのトップ位置からフルスウィングのフィニッシュ位置までの素振りをする事です。フルスウィングのトップスウィング時、右サイド、特に右ひざの関節が伸び切るとインパクトでは緩みのスウィングとなります。フルスウィングのフィニッシュ時、左サイドが縮むとインパクト型は力みの型を作っているものだ。
右サイドの伸び切らないショートスウィングのトップでダウンスウィングに入り、フルスウィングのフィニッシュまで振って行けば緩みも力みも混じり難いスウィングになるでしょう。
貴兄は素振りせよ。ショートスウィングのトップ型からフルスウィングのフィニッシュ型までの素振り。1日50回、1カ月で1500回の素振りで貴兄のバンカーショットは変わる。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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