No.393 『子供にまず最初に教えること』
4/19 更新
ゴルフが好きになるように育てたいが・・
私の息子は来年小学1年生。ゴルフをさせてみようと思っています。私の押しつけから始まるゴルフを、息子が好きになるようにするには何から教えていけばよいですか。初心者ジュニアの練習メニューと合わせて教えて下さい
(山口県・39歳)
スクェアなグリップと手首使わぬトップの型
一にグリップ。10年前、ジュニア塾生に最初の指導をした時、ジュニア塾生の好きな握りで打たせてみた。皆、左右にスウェイし、横振りも横振り、そりゃ凄まじい打ち方になった。
型にとらわれず、好きな握り、好きな打ち方でやらせればよい、との論もあるが、その論、ジュニアゴルファーに接した事のない方の論と思う。1日でも接してみれば分かります。2 日接してみればもっと分かります。3日、好きな握り、好きな打ちようで打たせればもっと分かるものだ。好きな握り、好きな打ちようで基本は作れない。
放任とはいい言葉である。自由とゆうのもいい言葉だ。しかし、好き勝手にさせて途中でも最後でも困るのは好き勝手させられた子供達。指導には範があって、厳しさもあって、範と厳しさから生まれた優しさが必要と思う。範と厳しさが信頼を生むものであり、放任の優しさはゴルフに関する限り、未来への優しさにはつながらないはず。
今、基本に徹して行けば未来の優しさが生まれよう。グリップが一番大切な基本であり、他の基本、スウィング型、スウィングリズム、タイミングに直結している基本はグリップ基本だけである。
貴兄はグリップ型から指導を始めるべきと思う。そして、手首を使わないスウィングを教えて行けばよい。
手首使いのスウィングは腕関節への負担を増し、数年後、肩、ひじ、腰に痛みを生じさせるものとなります。左腕とシャフトのトップ時の角度が90度から120度であれば各関節への負担、少なくなるが、角度90度を切るトップでのタメ型となると関節への負担は一気に増す。
ジュニア塾生、飛距離出したくて手首使いのスウィングする者もいた。父親が手首使え、と教えていた。その者、関節を痛めた。親が目の前の飛距離にこだわって子供の体を壊しに行った典型的例である。
ゴルファーとしての時間は長い。50年の月日はありましょう。十分な月日であるのに目先の欲に走る親はいるものだ。口出しするな、と命じているのに内緒の口出し。無知、未経験、過信から生じた口出しではあるが、親の過信は子の将来を潰す。それを私は幾度も見て来た。
残念と想う。気の毒とも想う。子に責任はない。責任あるのは目先に突っ走った親である。
貴兄はグリップを教えよ。手首使わぬトップを教えよ。トップで手首使わなければ体全体の球とらえ感性は生まれ来るものです。
近くで富士を見ても富士の姿は分からない。あるは岩肌だけ。富士を見たければ離れての位置。グリップとトップ型だけの指導でお釣りは来ます。スクェア握りのグリップを最初に・・・。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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