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人の気分は移ろいやすい。昨日までの憂鬱は、今日の雲一つない快晴に、どこかへ吹き飛んでしまうことなど、良くある話。ゴルフの感覚も然り。昨日掴んだと思えた感覚は、今日のラウンドでまったく感じられないこともあろう。ゴルフは生モノである。感覚の揺らぎの大きいアマチュアのみならず、トッププロでさえ感覚は揺らぐ。その大きな違いとは、その日の自分の調子や感覚を、すばやく察知して、調整できるか否かなのである。
セベ・バレステロスはこういっている。インパクトが美女ならば、あとは野獣でも構わないと。フォームの美しさの細部に拘るあまり、気持ちの良いスイングを忘れ、インパクトが台無しになるなら本末転倒である。極論するならば、インパクト前後の軌道によって、すべてのショットは決まる。そして、インパクト前後の状態には9種類しかない。ゆえに、球筋は9種類しかない。まず、これをしっかりと理解することだ。
なぜ9種類しかないのか?もう少し詳しく説明しよう。インパクト前後における、クラブヘッドの軌道は3種類。インサイドアウト、アウトサイドイン、ストレートの3種類である。どれも直線軌道である。アウトサイドから入ってインパクトを迎え、またアウトサイドに出て行くなどあり得ない。その逆も同じだ。人間が振るのに、そんな複雑な動きなど不可能である。この3つの軌道に、オープン、スクエア、クローズの3つのフェースの向きが組み合わさる。よって、3×3=9となる。
軌道がストレートで、フェースがスクエアならば、ストレートな球筋。アウトサイドインでフェースがオープンなら、左に出て大きなスライスになる。その反対ならダッグ・フック。このようにすべての球筋は、3×3=9種類に収まることになる。自分の球筋は、この9種類のだいたい、どこに当てはまっているのか。その傾向をまず把握すべし。これが、その日の真っ直ぐ探しの基本だ。
いつもいつも、判でついたように常に同じ球筋ならば、それなりの攻め方ができる。厄介なのはそれが常に揺らぐこと。しかし、自分が9種類のどの球筋の傾向にあるかを把握していれば、その日の揺らぎに対して、的確な微調整が可能となる。その日の球筋を見れば、すぐさま自分の状態もわかる。スタンスやフェースを微調整することで、その日の真っ直ぐにアジャストできる。ショットの9割はセットアップで決まるからだ。自分なりに正しく微調整する術が、感覚的に身につけば、移ろいやすい感覚に絶えず軌道補正機能が働くようなるのだ。
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1959年生まれの東京都出身。中学2年生でゴルフを始めて以来、上達のための様々な工夫を実践。日本大学ゴルフ部に進み、アマチュアとして日本オープンに出場。プロ転向後もツアーで活躍。ティーチングに専念してからは経験を活かし後進を指導。愛弟子に'07日本女子アマを制した大学生の綾田絋子さんを始め、多数のトップアマチュアから師事される超多忙プロ。自身も日本オープンでの再起を目指して奮闘中。
第九章 その日の真っ直ぐ探し、できますか?
人の気分は移ろいやすい。昨日までの憂鬱は、今日の雲一つない快晴に、どこかへ吹き飛んでしまうことなど、良くある話。ゴルフの感覚も然り。昨日掴んだと思えた感覚は、今日のラウンドでまったく感じられないこともあろう。ゴルフは生モノである。感覚の揺らぎの大きいアマチュアのみならず、トッププロでさえ感覚は揺らぐ。その大きな違いとは、その日の自分の調子や感覚を、すばやく察知して、調整できるか否かなのである。
セベ・バレステロスはこういっている。インパクトが美女ならば、あとは野獣でも構わないと。フォームの美しさの細部に拘るあまり、気持ちの良いスイングを忘れ、インパクトが台無しになるなら本末転倒である。極論するならば、インパクト前後の軌道によって、すべてのショットは決まる。そして、インパクト前後の状態には9種類しかない。ゆえに、球筋は9種類しかない。まず、これをしっかりと理解することだ。
なぜ9種類しかないのか?もう少し詳しく説明しよう。インパクト前後における、クラブヘッドの軌道は3種類。インサイドアウト、アウトサイドイン、ストレートの3種類である。どれも直線軌道である。アウトサイドから入ってインパクトを迎え、またアウトサイドに出て行くなどあり得ない。その逆も同じだ。人間が振るのに、そんな複雑な動きなど不可能である。この3つの軌道に、オープン、スクエア、クローズの3つのフェースの向きが組み合わさる。よって、3×3=9となる。
軌道がストレートで、フェースがスクエアならば、ストレートな球筋。アウトサイドインでフェースがオープンなら、左に出て大きなスライスになる。その反対ならダッグ・フック。このようにすべての球筋は、3×3=9種類に収まることになる。自分の球筋は、この9種類のだいたい、どこに当てはまっているのか。その傾向をまず把握すべし。これが、その日の真っ直ぐ探しの基本だ。
いつもいつも、判でついたように常に同じ球筋ならば、それなりの攻め方ができる。厄介なのはそれが常に揺らぐこと。しかし、自分が9種類のどの球筋の傾向にあるかを把握していれば、その日の揺らぎに対して、的確な微調整が可能となる。その日の球筋を見れば、すぐさま自分の状態もわかる。スタンスやフェースを微調整することで、その日の真っ直ぐにアジャストできる。ショットの9割はセットアップで決まるからだ。自分なりに正しく微調整する術が、感覚的に身につけば、移ろいやすい感覚に絶えず軌道補正機能が働くようなるのだ。
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