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悟のゴルフ〜頭を使って70台を叩き出す〜

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悟のゴルフ〜頭を使って70台を叩き出す〜

 

第十章 パソコンで何ができるの??

パソコンで何ができるの??

今やブログで日々のレッスンなどをまとめ、パソコン上でスイングフォームの分析をする私だが、つい数年前まで、実はワープロも打てないほどだった。ある日、思い立ってパソコンを選びに行った時、店員は「パソコンで何をしたいんですか?」と訊いてきた。私は思わずこう切り返した。「パソコンで何ができるの??」。思い返せば、恥ずかしいやり取りであるが、これはゴルフにも当てはまる問答であると悟った。たとえば傾斜ライ。その状況でどんな球が出るのかを知らなければ、どんな球筋にできるのか、分かるはずもあるまい

公式に集約せず感覚で把握せよ

第九章では、インパクト前後の状態は9種類しかなく、よって球筋は9種類しかないことを述べた。練習場のようなフラットなライならともかく、コースでは球筋に影響する外的な要素が加わる。それが傾斜だ。つま先上がりでは左、つま先下がりでは右にボールが出ると、公式のように考えている人も多い。だが、そんな公式的な把握では傾斜具合によって、その影響が「どんだけ?」なのかを感覚的に微調整はできない。

それが導かれる基本原理を理解せずしての、公式の丸暗記は応用が利かない。これはゴルフに限ったことではない。ではなぜ、つま先上がりでは左に行くのか。フラットなライでスクエアに構えた状態から、グリップが水平方向に傾けばフェースはクローズになってくる。逆に、グリップが垂直方向に傾けば、フェースはオープンになってくる。このグリップの角度とフェースの向きの関係を、感覚で把握することが肝心なのだ。

鉛筆を立てて面を知るべし

この基本原理を知っていれば、つま先上がりのライでも、ボールが右に行くことがあって不思議ではない。球筋には9種類しかないことを思い返してみたい。つま先上がりのライでも、スイング軌道がアウトサイドインになり、フェースが開いてインパクトすれば、とんでもなく右へ行く。公式に反してボールはどんどん斜面を上っていく・・・。当然の結果である。

フェースの中央に両面テープを貼って、鉛筆を立ててみればフェース面のズレは一目瞭然。グリップの角度が変わることで、意外なほどフェースの向きが変わる。フェースの向きが変われば当然球筋も変わる。このフェースの面がずれる感覚が、フィーリングとして身につけば、どの程度補正したら良いのか、セットアップで自然に微調整できるようになる。感覚として体得すれば、もう公式なんていらない。70台を目指すレベルにある人は、どんな傾斜ライでも闇雲にリーディングエッジをターゲットに垂直にセットすることはないと思うが、今一度フェース面とグリップの関係を見直し、直感的に微調整できるよう、感覚を磨いて欲しい。

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伊藤正治プロ
伊藤正治プロ

1959年生まれの東京都出身。中学2年生でゴルフを始めて以来、上達のための様々な工夫を実践。日本大学ゴルフ部に進み、アマチュアとして日本オープンに出場。プロ転向後もツアーで活躍。ティーチングに専念してからは経験を活かし後進を指導。愛弟子に'07日本女子アマを制した大学生の綾田絋子さんを始め、多数のトップアマチュアから師事される超多忙プロ。自身も日本オープンでの再起を目指して奮闘中。

  『Japan Open 27年ぶり出場目指して…』
 

悟のゴルフ バックナンバー

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第十二章 無意識に自分を洗脳してはいまいか?
第十一章 1日のメンタル・スタミナ
第十章 パソコンで何ができるの??
第九章 その日の真っ直ぐ探し、できますか?
第八章 ゴルフの力み
第七章 ゴルフは“気持ち良さ”があらゆる原点
第六章 科学で近道、努力には時間をかける
第五章 「技の引き出し」を増やす
第四章 イメージが湧けばスコアは縮まる
第三章 完璧主義 < 楽観主義
第二章 「無」が発想の源
第一章 覚悟のセットアップ
 

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