No.286 『トップボールの原因』
3/18更新
ダウンで体が突っ込んでしまう
私のアプローチはトップボールになりやすいクセがあります。フェースに乗っけて、ピンに寄せる感覚がありません。人にいわせれば「ダウンスウィングに行く時に体が突っ込んでいる」「テークバックでコックを使いすぎる」のだそうです。打っている時にそれが分かれば苦労しないと思うのですが、この2つのクセを直す法を教えてください。
(宮城県・36歳)
一定の大きさのスウィングが必須です
右手の勘叩きに頼り切るアプローチする人は素振りの時と実際に打つ時のスウィングの大きさは異なる。勘叩きする方は素振りの時よりも本番のスウィングは小さくなるのです。小さくなる分、インパクトでの右手の強さを強めて行く事になる。故にトップが生じる。
ダフる方は素振りよりも本番のスウィングが大きくなる傾向を持つ。大きくなればインパクトで緩む。アプローチ巧者は素振りも本番のスウィングも変わりはしない。
イップスは素振りと本番のスウィングの大きさが変わった時より発芽するものの様だ。パッティングにもアプローチにもイップスはあります。ヘッド弧が波打ち始めたらイップスの初期症状と思って間違いないでしょう。
イップス矯正は素振りと本番スウィングストロークの大きさを同じにする事から始めればよい。イップスは自分だけで矯正は出来ません。スウィングの大きさを確認し、チェックしてくれる方の協力は要ります。
貴兄はトップすると言う。素振り時と本番時のトップの大きさが同じではない筈。確認してみて下さい。上体が突っ込むとか、リストの使い過ぎというのは素振りと本番ストロークの大きさを変えてしまう一つの原因であって、上体の突っ込みがなくなっても、リストの使い過ぎがなくなってもトップする時はするものだ。
貴兄の友人の指摘は枝葉の部分であって幹や根の領域ではない。トップは練習ストロークと本番ストロークの大きさを同じにしない限り、直らぬものでしょう。
原因の骨幹、そして幹か枝か葉の部分を取り間違うと修正は困難となり行くものです。レッスンの上手い方は取り間違わないし、下手な方は取り間違える方。レッスンの基本はそこにある。
ゴルフスウィングとは筋肉の記憶。振りの大きさを記憶させる事がアプローチとパッティング練習の始まり。
貴兄は友人に眼の前に立って貰えばよい。友人に左右の手でクラブ1本ずつを持って貰う。そして時計の針、8時と4時方向位置にシャフトを差し出して貰う。バックスウィングが大きくなればシャフトに当たる。小さすぎるとシャフトに当たらない。
アプローチスウィングの大きさは8時と4時の位置が基本。差し出されたシャフトにスウィングするシャフトが軽く当たる様に振ってみて下さい。
素振りでも本番でもシャフトを差し出して貰えばよい。素振りと本番。同じ大きさのストローク出来る様になった時、貴兄のトップポールはなくなっているだろう。難しい練習じゃない。根気が要るだけの練習。お試しあれ。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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