No.293 『名門の歴史と伝統』
5/7更新
日本一の名門コースは?
(--前略--) 少し経費が嵩んでも名門コースでプレーしようと提案しているのですが、坂田プロが考える日本一の名門コースはどこですか。さらに名門の条件を教えてください。
(埼玉県・39歳)
名門は呼吸を続けています
名門とは名家なり。名家とは歴史持つ家柄だと思う。
ゴルフ界の歴史持つ家柄とは秀(すぐ)れし人材を輩出した過去と現在持つ事であろう。それは伝統ともなり得る。
となれば、名門コースは会員権の高さじゃない。同じ価値観持つ人の集う場を名門コースと考えたい。
北は小樽CC、輪厚から始まり、南の名門がどこで終わっているかは知らないが霞ケ関、東京クラブは間違いなく名門に入っているはず。
伝統は呼吸する。呼吸の止まりし伝統は伝統ではない。それは過去だ。格式にこだわれば伝統は呼吸を止める。時代の流れに時に敏感、時に鈍感、時代の傾きに時に頑固、時に柔軟であれば伝統は生き続けて行く。
敏感なだけでは駄目だし、鈍感なだけでも駄目であろう。頑固なだけでも駄目だし、柔軟なだけも心許ない。伝統に呼吸させるのは難しい事だ。やはり、価値観が同じでないと敏感、柔軟にはなれないし、志が同じでないと鈍感、頑固にはなれない。
日本オープン、日本ジュニア選手権を開催するコースは名門中の名門でしょう。価値観が日本オープンを開催し、志が日本ジュニア選手権を開催してくれているのではと思う。
会員同士の意志が曲がらずにストレートに通じ合えば、伝統は呼吸できる。意志が曲がり出すと呼吸は粗くなり、いずれは止まるものだ。そして名門が終わる。
私は小金井のコースが好きです。家族の和を感じる。会員にもゴルフ場職員にも感じる。私は名家・小金井CCで1年に1度プレーするが、イヤな想いした事は一度もない。
貴兄は私に問うている。ならば小金井CCに行け。小金井は名門である。伝統が呼吸している。補足するが、名門コースのコース難度は高い。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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