No.294 『記憶に残るプロ』
5/13更新
ニクラスの姿が忘れられません
(--前略--) 私の中に思い入れの強い世紀のプロゴルファーがいます。ニクラスです。全米オープンで青木功との死闘は忘れられません。塾長にとって20世紀最も記憶に残るプロゴルファーを教えて下さい。合わせてベストスウィンガーもお願いします。
(東京都・51歳)
己の眼で見たスウィングが焼きつきます
20世紀、最も記憶に残るプロゴルファーを選ぶ時、100人中50人以上がジャック・ニクラスを選ぶのではあるまいか。私もニクラスを選ぶ。
ベストスウィンガーではジーン・リトラーを選びます。私はジーン・リトラーの体重移動とスウィングリズム、そしてフィニッシュを学びました。
スウィングを学ぶ時、過去を振り返れば、写真から学ぶ事は少なかった。やはり眼の前でのスウィングから学ぶ事が一番多かった。
月に一度のジュニア塾生指導の時、私はジュニア塾生の前で7球打つ。7球以上も7球以下も打たない。打つのは7球のみ。7球が私と塾生の繋がりと思いて打って来た。
私の打った球を追う者もいれば、私のフィニッシュまでの姿を眺め続ける者もいるが、上達早い者はフィニッシュ姿までを追う者ばかりであった。飛び行く球を追う者の上達は微であり、練習姿勢に集中を感じはしなかった。上手くなりたいのであれば己の眼で、己の前で基本を眺めればよいと思う。
私は20歳時代のニクラスを知らない。30歳代のニクラスも見ていない。40歳代のニクラスは追い続けた。20歳代のニクラスをこの眼で直接、見る事が出来なかったのは残念であり、無念の想いは残りますが、やっぱり私のベストスウィンガーはジーン・リトラー。
私はリトラーを目標として研修生時代を過ごし、プロテストに通った後もリトラーの体重移動とリズムを目指した。今も28年前のジーン・リトラーの右足がすり寄って行くフォロー、そして左足1本で立つフィニッシュの姿は記憶に残る。高いフィニッシュ位置も忘れてはいません。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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