No.295 『グリップの基本と変化』
5/20更新
左手スクェアのフックグッリプとは?
ジャンボ尾崎がグリップを変えた、いう記事を読みました。内容は「フックグリップの左手だけをスクェアにする」というものです。私が理解するフックグリップは左手首をストロングにするものでした。それをスクェアとはどういうことでしょう。またジャンボ尾崎はどんな理由で変えたと思われますか。教えて下さい。
(北海道・28歳)
両手のV字が同じ方向を指すか?
貴兄の読まれた記事内容、私は知らなかった。
推測なれど、飛距離出すためか、あるいは風に強い球質出すために左グリップを被せて、暫しの間、打ってみた。だけど、スコアに直結するような結果とならず、元に戻したと、まあ、そのような状況ではなかったか。
変化する勇気持つは尾崎将司。その尾崎の勇気の現れを示すコメントの一つでしょう。左手人差し指と親指の作るV字方向、右人差し指と親指の作るV字方向が同じであるのがグリップの基本。そこを崩さなければ問題はありません。
多分尾崎さんは左グリップのV字方向を変え、合わせて右グリップのV字方向も変えてはみたが、右グリップの握りがしっくり来なかったか、アドレス時の右肩の緊張感が緩んで打ちにくくなったか、左グリップの握りがしっくり来なかったので元に戻したと推察。
アドレス時の前傾の強まり過ぎ、背中の緊張感の欠如が生じていたのかも知れない。いずれにしても本人だけが知っている事。尾崎さんが説明の口を開く事はないでしょう。
フックグリップとは左Vの字が右肩から先を指す型であり、あごから右肩までを指すグリップはスクェアと考えるべきです。あるいは、左手甲が目標方向を向く握りをスクェアと考え、目標より右を向く握りをフックと考えてもよいが、その辺りは人それぞれの認識、こだわり過ぎる必要はない。
大切なのは左と右のV字方向が同じである事。方向性を生むのはV字の方向である。そこだけにはこだわりたい。
尾崎さんの変化は1センチまでの変化。1センチであれば戻せる。2センチ変えていくと筋肉の使い様が変わります。背中、腰、腕を痛める事もある。プロは2センチの変化は求めない。グリップに関する限り、微の変化、微の修正で生きている。第一、大の変化が必要となるようなグリップじゃ、プロテストには通らないでしょう。
北海道は雪の中。この冬、グリップ研究されてみては如何。1月中旬、旭川へ行く予定です。ヤングサンデー「ひかりの空」の旭川ばんえい競馬取材の旅。取材とは格好いいが、私の取材はばんえい競馬場で馬券買って歓声上げているだけの事。
取材の方は絵を書いている「風の大地」のコンビ、かざま鋭二さんに任せっきり。彼が必死に写真撮り、馬を追っかけている。その時に会いましょう。雪の街で、酒を飲みながらのグリップ談義、楽しそうじゃある。雪が舞い、風が舞う季節、どうか御自愛あれ。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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