No.304 『バンカーショットの最下点』
7/22更新
10年間のバンカー恐怖症です
もともとはバンカーが得意だった小生、バンカーショットでピンに寄せようとし始めた頃から、シャンクしたりトップしたりして、砂を飛ばすことができなくなってしまいました。結果、バンカーが怖くなり、グリーンも狙えなくなる悪循環が始まってしまったのです。ああ、泥沼の10年間。地獄のバンカー恐怖症克服術を教えて下さい。
(神奈川県・51歳)
右手の中指、人差し指を離して打て
ボールへの合わせ打ちはミスを招く。腕だけで合わせに行けばダフり、トップを招くし、体全体で合わせに行くとプルボール、プッシュアウトが出てくるものだ。
眼線がズレるだけでもミスは生じる。集中力と言うが、眼線をズラさない事が集中の基本姿勢じゃある。眼線をズラせば気持ちが緩む。合わせ打ちは眼線をズラす。気持ちとスウィング、そして感性が遊離すればミス生じるは当然と思って頂きたい。
両腕によるスウィングの最下点を把握しておけば少なくともスウィングによるミスは生じない。バンカーショットでは最下点の確認は特に必要となる。
貴兄はアドレス時のボール位置に適当なる姿勢を向けはしなかったか。スタンスの向きはどうであったか。ボール位置をスタンス方向に妥協すればミスは生じます。ボール位置とスタンス方向を適当に取ってたんじゃ、スムーズなスウィングは出来ないものだ。
人、それぞれの最下点はある。人、それぞれのつま先ラインはある。100人中100人、同じ最下点とつま先ラインを持ってはいないのです。最下点においては基本の応用は要ります。
最下点のズレはボール位置とスタンス方向を間違わせる大きな原因となる。貴兄は己の最下点に鈍感であった。そしてボール位置が左寄り過ぎたか、右寄り過ぎたかしたために、スウェイ打ちで凌いで来たと推察。スウェイで凌ぎ続けるは困難だった。そして遂にミスが連続して発生した。
バンカーの恐怖を取り除くにはスタート前に目玉ボールを打つが最善。練習場ではティアップされたボールを打つが最善。この時、左手の手首を甲側に折らない打ち方をして貰いたい。左手首を張ったインパクトとフォローをして貰えばヘッドは砂を切る。砂を切る打ち方がバンカーショットの基本である。
アドレス時、右手の中指、人差し指をグリップから離してアドレスしてみては如何。5本の指で打つよりも容易に砂を切る感覚は得られると思う。砂切りは人差し指、中指で切るのではなく、小指、薬指で切って行けばよいのです。
練習場、貴兄はティアップされた球を打て。30ヤードの目標に向かってサンドウェッジで打って行け。リズムを意識せよ。トップとフォローのスウィングの大きさを意識せよ。それで貴兄は10年間の遠回りを取り戻すであろう。
打ち続ける中で最下点の確認をして貰いたい。インパクトの音がスーッと頭の中に染み込んで来る位置、それが貴兄のアプローチとバンカーの最下点である。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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