No.332 『番手で迷った時の解決策』
2/10 更新
持つべきクラブを迷います
150ヤードで風やライの状況で6番か7番か迷うケースがありますが、長めのクラブでコントロールするか、いつもより強く叩こうとするか。どちらにするか決めかねて迷いながら打った時はもちろん、覚悟を決めて打ってもミスすることが多いんです。番手に迷った時の心構えと打ち方を教えて下さい。
(静岡県・37歳)
結局は練習しかない。それが答えです
24歳の時に栃木県鹿沼CCの研修生となり、28歳でプロテストに通り、今年で研修生生活4年、プロ生活26年の合わせて30年。正直に申すが今も貴兄と同じ悩み抱えてゴルフやっている。
クラブ選択の失敗を繰り返し、もう悩むのは止めた、これからは7アイアンのフルスウィングだけで打って行く、と幾度も腹決めしたが、6アイアンか7アイアンかの状況に来ると6アイアンを持って抑えた打ち方をする堪え性のなさ。
失敗すりゃ自己嫌悪。教訓が教訓となっちゃあいない自分の頭の出来の悪さ。30年、その愚の繰り返しを続けています。
10回打って10回失敗すりゃ懲りることもあろうが、10回打って5回失敗、5回成功だから気持ちは浮気する。7アイアンで振って打っても浮気。6アイアンで抑えて打っても浮気。本気はどっちにもないとゆう状況。悩むのは当たり前、ミスするのも当たり前。
一番いい解決手段は開き直りとも思うが、それが出来りゃチャンピオンになっている。6アイアンを眺め、7アイアンを眺め、サイコロでも振って出た目のクラブで打ってきゃ悩まずに済むし、結果もいいんじゃないかと、サイコロ任せのゴルフした事もあります。
でも、失敗する時はやっぱり失敗が先に来るものでしてネ。失敗が先に来りゃやっぱり悩む。失敗と悩みはよきお友達。失敗すりゃ悩むのは当然だし、悩めば失敗するのも当然。どちらか片方を取り除く事、出来れば円満解決なれど、
私のような凡人愚人、懲りない性格、取り除くは不可。
貴兄と小生、同じタイプの人間。こうなりゃ、クラブ置く日まで、失敗と悩みの一本道、歩こうじゃありませんか。他に道はない。歩き続けるだけです。なになに、命取られる失敗じゃない。惚れた女に逃げられるような深い切ない悩みでもない。どうって事ぁないです。たかがゴルフじゃありませんか。球を18ホール遊ばせて貰うゲームだ。
気楽に、さり気なく、失敗と悩みの作ってくれた道を歩いて行きゃそれもまた楽しの心境。そう、ゴルフってのは失敗と悩みが作ってくれた散策道なんですよネ。
悩みなされ。失敗しなされ。プロの私が研修生生活含めりゃ30年間、解決出来ていないんだ。貴兄が悩むは当然。そして失敗すりゃ未熟と思って練習すりゃいいだけの事。
私には足りんものが一つある。それは覚悟。覚悟が緩んだ時に悩みは頭を出す。緩み過ぎていると思う。締めるには練習しかない。練習が覚悟と勇気と決断の力を与えてくれるものだ。
練習せずに勇気求めても決断力求めても、そりゃ傲慢、図々し過ぎるとゆうもの。だから練習しない私は謙虚に過ごしたいと願っているが、これがまた難しい。
貴兄は練習せよ。8アイアンのショートスウィングで打つ飛距離と7アイアンのフルスウィングは同じ飛距離。これが私の答えです。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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