No.340 『噛ませ転がしの秘訣は目線だ』
4/7 更新
ウッズ式チップインの打ち方
ワールドカップのタイガーは流石でしたね。18番のチップインは左足下がりからエッジまで打ち上げのライ。ピンもエッジからそれほど距離もなく、ビデオで何度見ても、どうやって打っているのか分かりません。塾長、あの打ち方を解説してください。
(長野県・41歳)
目線を手前に移す勇気が必要
土手に一度噛ませて、転がし上げる打ち方。まず、アドレス時に噛ませる場所、要するにボールの落とし所を見る。次に噛ませ場所より手前に目線を移し、再びのアドレス態勢に入る。そしてバックスウィング始動。
多くのアマの方は落とし場所を眺めるか、凝視したりする。あるいは落とし場所よりも先を眺めたりする。ここが間違っている。落とし場所より手前を見て、その位置に打って行く意識持つが最善。
これは噛ませ転がしの基本中の基本なれど、意外と知られちゃいない基本のように思います。トレビノとバレステロスが5年前の全英オープン時に噛ませて転がしの練習をやっていましたが、二人共、目線を落とし場所よりも手前に置いていました。
ドライバーショットのアドレス時、ボールを凝視するよりはボールの右10センチ位置に目線を移した方が上体の回りはスムーズになるのと同様、目線の最終置き処を変えるのは意外なる効用を生むものです。噛ませ打ちの時、ボールは予想以上に飛ぶものだ。球の飛び出す勢いも強まりましょう。
上手く打たなきゃいけないの重圧がなせるインパクトの強さなれど、その失敗を経験なされた方は多いと思う。手前を狙って、狙い処に球は飛ぶものでしてネ。狙い処を狙ったんじゃ球は狙い処の先へ行ってしまう事は多い。
目線を手前に移す、は基本。ウッズのマスターズ、全英オープン、全米オープンを幾度か見て来ていますが、ウッズも目線を移す噛ませ打ちをやっていました。勇気は要ります。自分のゴルフを認識していなきゃ移せはしない。ウッズは何センチ手前に目線を移せば狙い処に落とせるかを読み切っていたと思います。
貴兄は100球の球を持って砲台型練習グリーンエッジに立て。そして自分の狙い処と目線の置き処を探すのだ。
落とし処とアドレス時の最終目線位置、そして最終目標目線位置に打って行く集中力。噛まして転がし上げる打ち方はその三点。打ち方はヘッドアップしなきゃいいだけの事。上げる打ち方でも転がす打ち方でも適応します。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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