No.352 『迷いを吹き飛ばす勇気』
6/30 更新
スウィング中に考えることは?
私はよくプレーが遅いと言われます。というのも、スウィングする前に自分なりにチェックポイントを確認しているためなのですが、周りからはひとつに絞れと言われます。塾長は、スウィング中に何を考えていますか。
(東京都・36歳)
スウィング始動は「無」です
何も考えていない。ボールを眺めていれば体が勝手にスウィングを始めてくれています。
スウィング中、何を想えば、何を考えれば、リズム、タイミングの取り方を間違えた時、そしてスウィング型乱した時、修正出来るとゆうのか? 修正出来るものではない。踏み込んだら一気に踏み込んだ方がよい。踏み込んだときに腰の引けた考えだとミスは起こり得るものでしょう。
一気の踏み込みの勇気、それは知勇と蛮勇の重なり合った姿だと思うし、迷い悩み抱えてのスウィング始動では一気に踏み込んでは行けないものだ。
スウィングは常に未知の領分、理屈述べさせて貰うならば人間の体で完全なる同じスウィングは出来得ないものと思う。10センチのパッティングといえども体技心、状況、いずれかが微妙に異なってくる筈。結果は同じでもだ。
一気に踏み込んで行けばいい。一気は迷いと悩みを吹っ飛ばしてくれる時がある。欲は重い。一つの欲は重いだけだが、二つ三つの欲が絡み合うと粘着力を持って背中にベタッと貼り着いて来るものでしょう。
欲はかゆみを持つ。かゆい、痛がゆい、でも手が届かない。その症状が欲倒れの初期症状。
練習馬鹿にならなきゃ一日1500球も打てない。大馬鹿にならなきゃ一日1500球、3年打ち続ける事は出来ない。大馬鹿3回続けりゃ勝てましょう。試合のない時、9年間、毎日1500球打ち続ける日々。石の上にも3年と申すが、馬鹿になって3年で大馬鹿になれるし、大馬鹿3回繰り返しゃ日本一のプロにもなれる。
私は馬鹿にはなれた。大馬鹿になりそこねた。大馬鹿になるは偉大なり。日本一だ。
貴兄は口先で球を打ち、知恵で球を打つつもりか。口先と知恵で打つ飛距離、大したものではない。愚鈍の心で打て。周りの助言通り、一つに絞った方がよい。夜空の中の星一つ、ジーッと眺め続けた時、何かの想いが浮かんでは来ないだろうか? 夜空の全空、眺め渡すよりは語りかけて来る事、多いと思え。
一つを想う。一つが見える。スウィングの一つの作り様。考えより出でて想いに辿り着き、想い出でて無のスウィング始動に辿り着けばハンディ3。
ハンディ20。愚鈍を目指せ。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
|