No.366 『右ひじの工夫が飛距離を生む』
10/6 更新
アマに多いスウィングの誤解は何?
塾長は進化論塾でアマチュアのスウィングの誤解をいくつか目にしていませんか。それを知って、今年のやるべき方向を探したいと思います。
(山梨県・41歳)
勿体ない。ほんとうに勿体ない・・
何故にと思う。それは利き腕の使い様の過ち。右ひじを地面に垂直に向けた出前持ちトップスウィング型。勿体ない。誠に勿体ない。右腕、右サイドの加速性を削ぐ型が何故に跋扈(ばっこ)する。
右腕を絞り切った型は加速性に欠けるものだ。加速性は正確なヘッド軌道を作るが、その事に気づいておられぬ方が意外と多い。「遠心力」がスピードを生むと考えられて来た。
それは遠心力の外壁があっての話。直線領域のない時の話。スウィング弧に外壁はないのです。新幹線でもオートレースでも直線でスピードは増すものでしょう。遠心力の強まる曲がり角で加速するような話、聞いた事はない。
スウィング弧を円と考えて来たから右ひじ地面に垂直の論が跋扈した。見る目線、眺める根拠の違いであったと思う。ヘッド弧の動きは360度。そのヘッド弧を頭の上で切ってみればわかる事。自分の体の前の飛球線上に切ったヘッド弧を伸ばしてみれば分かりましょう。切られたヘッド弧は一直線のはず。
この目線が必要でした。蛇行のヘッド弧では直線にならない。クラブヘッドの動き、面に均一であればヘッド弧、直線となるは理屈。スウィング面は均一面がよい。加速性を作れる面である。正確な方向性の作れる面でもある。ゴルフスウィングの基本はそこだ。
右ひじを絞り切ったトップ型は蛇行の面を作る。右手首から右ひじまでの一の腕、要するに下膊腕はスウィング面を直角型で支えて行くが理想。斜めに支える型では体重やプレッシャーで角度は変わる。丈夫で単純なスウィング面の支え型が何としても必要なのです。
故に出前持ち型では複雑型であり、右腕の浮かし過ぎもなかなかに難しい支え型であり、スウィング面に対して直角、地面に対して45度の角度の一の腕の位置が基本とゆう事になる。
私は勿体ないと思って来た。右腕の使い様、腕の型、腕の位置をほんの少し変えるだけでドライバー飛距離30ヤード増すのに何故に変える事が出来ないのかと思って来た。トーナメントで右ひじを地面に垂直に向けたトップスウィング型持つのはコーリー・ペイビン唯一人。彼とテレビマッチやった事あるが飛距離は私以下。パッティングとアプローチ巧者であった。
飛距離欲しければ右腕の使い様、利き腕の使い様を工夫すべきと思う。出前持ちトップ型は窮屈過ぎる。ダウンスウィングに移行した瞬間、右肩から右ひじまでの上膊腕は右の脇っ腹を叩く。
過去、この瞬間の写真をトップ位置と説明して掲載し、出前持ちスウィング型の正確性を説明しようとした雑誌はあります。編集者もいました。それも過去の話。理論は変化し、進化の気配を見せ、その気配に敏感な論者は出前持ちスウィング型擁護から撤退して行った。
頑なな方が出前スウィング型にこだわっておられる。その頑なな姿を私は尊敬しています。自分が信じてやって来た事を否定されたんじゃ頭に来るは当然。野球界もそうだった。右腕を搾れ、と教えた。今、右腕を絞ったトップスウィングの者、プロ球界にはいない。大リーグ選手然り、イチロー然り、大きく開いた利き腕の脇は季節の風を受けて乾いている。利き腕の脇に汗をかかせたんじゃプレッシャーに負ける。遠くへ飛ばせない。正確さに欠ける。
右腕の使い様を少しだけ変えればいいのに、と思う。理論は遅れた。その遅れ、取り戻せばよい。私が申したきはそれだけの事。他には何もない。
貴兄は理論を知れ。今年一年の課題として貴兄自身のスウィングと比較して行けばよい。難しいようで難しくはない道だ。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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