No.370 『チーピンへの対処法』
11/4 更新
毎ラウンド1回はチーピンが出ます
最近飛距離が240ヤードから250ヤードまで伸びて嬉しいのですが、それと同時に1ラウンドで必ず1回チーピンが出ます。必ずです。このチーピンがなくなればスコアアップは間違いないのです。飛ぶようになってからのチーピンを直す法を教えて下さい。私の球筋はフェード系です。
(千葉県・43歳)
逃げてはいけない。向かって行こう
インパクト直前、左のひざが伸び切っているか、緩んでいるとチーピンは出ます。
また、左腕がインサイドに引け過ぎたり、左手首が外折れしてもチーピンは出るものです。要するに右からの強い叩きの圧力が瞬間に生じたとしても左が頑丈にその圧を受け止めてくれるのであればチーピンは出ない。チーピンは左と右のバランスの崩れから生じるミスショットであって他にチーピンの生じる要因はないと思う。
インパクト直後の頭の残しすぎやその逆のヘッドアップもスウィングバランスを崩す因となり、チーピンを招くことはあるがやはりその時も左と右のバランス崩れから生じたものか、崩すまいとして逆に崩れたものである。意識でヘッドアップはなくせないのと同様、左と右の崩れも意識では修正出来ないものです。力むな、力を抜いて打て、ダウンスウィングをもっとゆっくり、などの外野応援は役に立たない。
力を入れなきゃボールは遠くへ飛ばない。飛ばしたいから力を入れる。入れて左と右のバランス崩してチーピンが生じる。力を入れて打つ事は悪い事ではない。チーピンの出た事だけが悪しき事。
飛距離、伸びている時、チーピンは出るものです。飛距離生む時の副産物と思った方がよい。チーピンを怖がって飛距離損なうのは愚の愚。最悪の事態に近い行為。貴兄はもっとチーピン打った方がよい。然れば飛距離も伸びて行く。チーピン打たなきゃ飛距離、伸びはしない。
左腕を鍛えて行け。右からの圧を支えて行ける左腕の力をつけるべきでしょう。右の叩き力を加減するよりは右の力を受け止め、受け止めた瞬間、その力を増幅させてくれる左の力を強くすればよいのです。手加減だけは避けるべきだ。振る勇気が緩み、力も緩み、集中力も緩み、意識がボールよりも早く目標方向へ飛んで行ってしまうだろう。
貴兄の腕力から見て軽めの鉄アレイを持ち、体の前に鉄アレイ持った左腕を突き出し、腕だけで左右にゆっくりと捻って行けばそれで左腕は鍛えられて行く。この時、左手首外側を伸ばした状態にしておくは肝要。
鉄アレイの重たさよりは捻り回数の多さで鍛えて行って下さい。左ひざ、左ひじ、左手首にチーピン打ちの癖がつかないうちに癖飛ばしの鍛練に入って貰いたい。
私もチーピンを打ち続けた時期はあります。研修生時代の事であるが、チーピン出なくなった時、飛距離が極端に伸びていました。チーピンから逃れようとするよりはチーピンに向かって行ったほうがよいと思う。
小犬の吠え声に背を向ければ尚の事、小犬は吠えて来るものだ。吠え声に背を向けなければ、そして一歩踏み込んで行けば吠え声も煩わしいものとはならないだろう。一喝してやればよい。
鎖につながれているから、そして鎖につながれている安心感で小犬は吠えてくる。その安心感を取り除けば小犬は小犬となる。強い犬はむやみやたらには吠えない。吠えるときは噛み合い覚悟した時だと思う。チーピンは小犬の鳴き声です。可愛がってやればよい。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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