No.404 『コスリ球の原因と対策』
7/12 更新
インパクトでフェースが開いてしまいます
ドライバーでいつもフェースが少しだけ開いてしまいます。おかげでスライスボールのコスリ球。あと一歩でヘッドがスクェアに戻るかというところでインパクトを迎えてしまいます。もしくはあと一歩に届かないような打ち方をしているのかもしれません。インパクトでフェースがスクェアになる振り方を教えて下さい。
(神奈川県・33歳)
浅いトップ、またはダウンの流れが原因です
トップが浅ければコスリ球だ。十分なトップ型でコスリ球が出るのはダウンスウィング時での上半身、下半身の前方への突っ込み過ぎが原因だと思う。いずれにしても浅いトップ型でコスリ球を防ぐ事はできまい。
浅きトップ型でコスリ球防ぐ手段はインパクト直前の右腕の一気の返しか、左腕固め打ちに頼る他に手段もなかろう。
左腕固め打ちとはインパクト直前に左脇を目一杯の力で絞り上げ、その絞りの力で左肩から左ひじまでの二の腕の固定を図り、インパクトからフォロー時におけるクラブヘッドのインサイドの流れを防止する打ち方であるが、小さなスウィング、小さなクラブヘッドの動きはクラブヘッドの加速性が欠ける傾向持つ故、この左腕固め打ちはスウィングの大きさ不足、スピード不足を補うとゆう部分で一時期、流行った打ち方である。
左の腕力の不足を補うための打ち方であり、フォローで左脇を締めて打て、とゆうのがその打ち様のコツである。左脇にはさんだタオルを地面に落とすな、も左腕固め打ちのひとつの指導法となっていた。
今、50歳前の若きトップアマの領域、ツアープロの領域、左腕固め打ちは終わった打ち方になっている。左腕を鍛えて行けば左腕固め打ちは必要としない打ち方である。左腕固め打ちは両腕の打ち方でもあって方向性、飛距離の正確さに欠ける部分は多い。振り切れないが故に競技ゴルファーには不向きでもあった。
プロの領域、左腕固め打ちは40年前のゲーリー・プレーヤーの出現によって終焉を迎えた。プレーヤーのフォローでの左腕は伸びていた。プレーヤーがプロゴルフ界に体を鍛える必要性と有利性を持ち込み、スウィングで実証した。日本のプロでは尾崎将司さんが左腕固め打ちのスウィングを打破した人間でしょう。
貴兄は浅きトップ型であるのか、それとも十分なる体の捻転を作っているのにダウンスウィングで突っ込み、流れを起こしているのか、いずれにしてもその2つに1つが貴兄のコスリ球打ちの要因だと思う。
グリップの握り様でドロー打ちに行くのは危険だ。スタンスで打ちに行くほうがまだ危険度は少なかろう。しかし、理想申せばスウィングで矯正したいものです。ショートスウィングがコスリ球直しには最適の手段。貴兄はショートスウィングで打て。ショートスウィングでスクェアラインを作って行け。腕先、手先の勘に頼るな。
利用することと頼る事とは違う。腕先、手先の勘を利用するのは上達の一本道、上達への高速道路、上達への特急列車となるが、勘頼りは複雑道路、信号待ち道路、鈍行列車の旅となるものだ。
頼るのではなく、利用する。そして活かすとゆうのが勘の使い様であり、それを教えてくれるのが基本である。基本は勘頼りは教えない。勘活かしを教える。
貴兄は6番アイアンで球を打て。ショートスウィングで打て。1日100球、隔日であってもいい、練習場に通えばコスリ球が連続して出るようなスウィングはなくなるだろう。努力を待つ。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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