No.442 『ヘッドスピードを上げる最善の方法』
6/2更新
ヘッドスピードを上げたいです
ヘッドスピードを上げるためにいろんな工夫があることを知りました。長ぼうきを振ったり、バットを振ったり、クラブを何本も持って振ったり……。塾長はヘッドスピードを上げるためにクラブ以外で何を振ることをおすすめしますか。
(石川県・38歳)
私は鉄の棒で筋力を鍛えた
30年以上前の研修生時代からいろんなものを振っては来た。その経験で申すが、振りながら筋力を増して振りのスピードをも上げて行く手段取るのが最善か、それともまずは最初に速く振るがための筋力アップを目指し、その後で振りに入るか、の選択は必要と思う。
私は後者を最善と考える。車の車輪なら右車輪も左車輪も同時の回転に入れるが人間のやる事、同時の動きには入りにくいであろう。
飛距離も方向性も同時に手に入れたいと願うは理想なれど、理想実現にはまずはいずれかの選択はいるものだ。その選択を間違わなければ願いは現実化の道を辿るであろうし、欲をかき過ぎて願うもの全部を実現、と突っ走れば息切れが待つ。
飛ばせるスウィングを作り、その後で方向性に眼を向ければ5年でシングル入りは可能。逆に方向性から入り、その後で飛ばしの欲に突っ込んで行っても飛距離生むは大変。その理由、スウィングが小じんまりし過ぎたがため。となればシングル入りは極めて困難。
飛ばす事から入るが最善。然れば進歩は確保されよう。ゴルフに関する限り、一挙両得なんてのは夢の話。一歩一歩の確実な克服が理想へ向かう確かな道ではあろう。貴兄は選択せよ。
私はいろんなものを振って来たが、左ひじ、左手首の折れ様が生じた。左ひじを伸ばしての振りは難しかった。速く振るほどにトップでの左ひじ、フォローでの右ひじの曲がりは生じた。小さく振るのであれば何を振っても問題なかったが、フルスウィングに近い振りをしようとすれば腕の動きは縮んだ。
スウィングを縮めてはいけないと思う。縮めれば速く振るほどに球の曲がりが待つ。ひじの曲がらない肩と上腕下腕の筋力の増強は必要だった。私は鉄の棒を握りました。自然態で立つ。両の手には2メートルの長さのバーベルシャフト。
まず正面に向かって、水平の高さに両腕の屈伸を始めた。回数20回。次に斜め下20度に向かってバーベルを持っての屈伸。回数20回。次に斜め上30度に向かっての屈伸。回数、同じく20回。この3方向への屈伸を1セットとして朝夕、それぞれに5セット続けた。
ゴルフの鍛練にスピード加えるは必要。スピードの出せる能力を作るにはスピードで作った筋力は欲しい。さらに鉄の棒を前後に振る時、私はゆっくりとは振らなかった。
息を止めて一気に振った事もあれば、息を吸い吐きしながら速く振り続けた事もあったが、いずれにしてもゆっくりと振る事はなかった。ゆっくり振る時は呼吸整える時だけ。大きな負荷をかけてのゆっくりとした動きの鍛練には盛り上がりの筋肉が待つ。ゴルフに必要なるはスピード生む筋力である。軽い負荷をかけてスピードで作り行く筋力がゴルフ最善の筋力と思う。
1カ月、必要としなかった。2週間で飛距離は伸びの時を迎えた。この後、野球のバットでの素振りを始めました。捻りの筋力アップに適するのがバット素振りではあろう。筋力は、捻りて新たな力を生む。押したり引いたりだけの力では加速性生むは難しい。捻りは必要。加速性生む力である。
鉄の棒、前後に速く振る鍛練で背筋、腹筋、呼吸含めた自然態支える筋力を作り、バット振りで腕の捻りの筋力作り行けば飛距離生じましょう。1カ月間の努力で貴兄の飛距離は変わり行くと思う。お試しあれ。
この「野性塾スペシャル版」は週刊GDの過去の連載からピックアップして転載したものであり、周囲の状況が現在と異なっていることが多々あります。
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