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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/1号
2002年更新
人気回復目論む米シニアツアー、来季から
上位争いの選手にマイク付ける等の改革案
 米シニアツアーの人気が、以前に比べ低迷していることから、来年から至れり尽くせりのギャラリー、視聴者サービスが実施されることになった。

「とにかく一度一歩下がって、よりエキサイトできるツアーを作り出す必要がある」(B・フライシャー)ということで、例えば試合の上位にいる選手たちは、プレー中の会話が視聴者に聞こえるようにマイクをつけてプレーをしたり、プレー中にも簡単なインタビューに答えたり、インターネットを通して、テレビの視聴者の質問に答えるなんていうことも計画されている。

 また、「選手たちはもっと試合を面白くできると思っている」(D・ストックトン)ということで、各試合でゴルフレッスンのテーマを決めて、バンカーショットなり、ショートゲームなり、試合中に見せる様々な選手の技術を紹介したり、ラウンド後に選手がギャラリーにレッスンを行なったりするのだ。さらに、最終組の最終4ホールは、ギャラリーもフェアウェイを歩けるようにするなど、ギャラリーにフレンドリーなツアーに大変身するという。

 先の11月に50歳になり、来年からシニアの出場が予定されているF・ゼラーに言わせると、「とにかく、お金を払ってくれている人々に、もっと門戸を開放するのが目的」だそうで、ソフト、ハード両面で、シニアツアーのファンサービスのオーバーホールをする計画なのだ。

 例えば、1試合の出場選手数を従来の78名から84名に増やし、増えた6名をレギュラーツアーで2勝、あるいはメジャーで1勝以上しているプレーヤーの枠に当て、有名選手の出場数を増やしたり、このところ録画放送が主流だったシニアの試合を、よりライブで放映しようと計画している。また、試合形式も、バラエティに富ませ、アメリカンフットボールの選手たちとの試合を計画したり、レギュラーツアーのぺブルビーチのようなプロアマ戦を企画したりととにかく盛りだくさん。

「とにかく変わることは間違いない。私たちは変革のための実験をするつもりだ」(T・フィンチェム・コミッショナー)ということで、こうした計画の一部は、とりあえず、来年いろいろと試し、評判がよければ、2003年から定着させるそうだ。

 シニアツアーの人気低迷は、二クラスやパーマーのようなプレーヤーが優勝争いをしなくなり、無名のプレーヤーが目立つようになったこと、あるいは、シニアのTV中継がケーブル局で、しかも録画放映ばかりだといった原因が考えられているが、ファン離れによるスポンサー離れの進行を食い止めようというのがツアーの思惑。

 実際、03年には、02年の39試合から、最低でも5試合減ることが決まっている。ツアー側では、この減少をツアー選手権などのビッグイベントと同週に重ならないようにするための戦略的なものとしているが、その一方で、「現在の(スポンサー)市場で、どのように(他のスポーツイベントと)戦っていけるかを考えざるを得ない」ともフィンチェム氏は語り、ファンやスポンサー離れが進んでいることは明らか。

 それにしても、対応が早い米シニアツアー。こういった早期のファンサービス改善に関する対応は、そもそも我が国内のシニアーツアーにこそ求められていたはずだったのだが……。

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