古閑美保、上田桃子など、数多くのトッププロを輩出してきた坂田信弘プロ主宰の坂田塾(現在全5校)が神戸校を除き、6年後には閉鎖されることになった。現在、新規募集を止め、在籍の塾生の中学・高校卒業をもって閉塾となる。プロ輩出の実績のみならず、坂田塾長のカリスマ的人気で全国から入塾希望者が殺到した坂田塾。なぜ閉鎖に……。塾長に話を聞いた。
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上田桃子(前列左から2人目)も坂田塾から巣立った
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坂田塾の人気と実績は周知のとおり。巣立った塾生のうち、これまでプロテストに37人が受験し、うち32人が合格。女子プロでは前出の2人を含め、9人がシード選手になっている。
また、塾生は日々の練習場での練習やゴルフ場のプレー代が無料(クラブも無料)。そのために地域を挙げての協力は不可欠だが、それは同時に地域のゴルフ界の活性化にもなるため、坂田塾長のもとには全国87地域から招致の動きがあった。
「一番はコーチの高齢化。8年前から感じていたのだが、コーチも40歳を過ぎると優しくもなり、体力もなくなるから、指導に大事な叱るということができなくなった」(坂田塾長)
しかし、彼らコーチは坂田塾をともに作ってきた戦友。代わりを探すつもりはないという。
もうひとつの大きな理由は提携の練習場の閉鎖が相次いだことだ。札幌の場合など、開校当初5カ所から1カ所になった。
「固定資産税の負担が重く、経営が本当に大変なんだ。それで練習場が1カ所でも閉鎖されれば、その分、他の練習場にシワ寄せがいくが、無料だから打席数を増やしてもらうわけにはいかない」(坂田塾長)
こうした時代の流れから閉塾はやむなしで、塾側の関係者からは反対の声はなかったという。
ただし、神戸はスタッフも若く、また塾長がゴルフ部を指導している大手前大学の地元ということで「私が死ぬまでやろうということになった」と笑う。
「巣立った生徒はざっと300人です」(本部事務局長・朝山正己氏)と、開校から17年。ゴルフ界に残した足跡は大きい。坂田塾長にはまだまだゴルフ界に刺激を与えてもらいたい。
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