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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/8・15号
2002年更新
「調子は今ひとつも」ウッズが賞金王
女子は7割強が外国人Vで人気に影
 米ツアーにとって01年は歴史に残る年となった。男子はT・ウッズがマスターズでメジャー4連勝を達成。同一年でこそないが「タイガースラム」としてゴルフ史に輝く記録を残したし、女子ではA・ソレンスタムが1ラウンド59のツアー記録を出し、年間8勝の偉業も達成した。

◆男子ツアー◆

 表面上はウッズを中心にP・ミケルソン、D・ラブIII、V・シン、D・デュバルらがツアーを席巻する図式はここ数年変わっていないようにも思われるが、その中身は大きく変わっている。たとえばウッズのゴルフにしても、内容的には00年の水準から大きく落ち込み、平均ストローク数がトップであることには違いないが、67.79から68.81へと1打以上も落としている。また、フェアウェイキープ率は54位から145位へ。平均パット数に至っては、00年の2位から102位へ、これでよくトップを維持できたと思えるほどの数字なのだ。

「(00年ほど)安定したプレーができたわけではないが、いくつか勝てたし、メジャーで1勝でもできれば、本来それだけで凄い年なんだ」とウッズ本人は語るが、今ひとつの年だったことも認めている。

 しかし、ウッズがもたらしたパワーゲームの波は、他の選手の間にも確実に浸透してきた。人気ボールのプロV1を初めとする用品の進歩も含め、選手たちはドライバーの飛距離を大きく伸ばした。

 全英オープン優勝のD・デュバルは00年の283.5ヤードから296.7ヤードへ、D・ラブIIIも288.7ヤードから297.6ヤードと大幅に伸ばしている。一方、FWキープ率は、デュバルは39位から148位へ、ラブは136位から163位へと大きく落としているが、パーオン率では、ラブは28位から19位へと上げている。

 つまり、たとえばS・ガルシアのFWキープ率が00年の73.6パーセントから01年の73.1パーセントに落ちているにもかかわらず、ランクでは26位から24位へと上げているように、飛距離が伸びた分だけ、全体的にFWキープ率が落ちているということなのだ。しかし、パーオン率となると全体の水準は上がっており、ある意味では、ラフに入れてもティショットの距離が出ているため、ウェッジやショートアイアンでピンを狙えるタイガーのようなパワープレーヤーが増えたということなのだ。

 そのパワープレーヤーの中には、ガルシアを筆頭とした次世代選手たちも含まれている。スポンサー招待で来年のシードをものにしたC・ハウエル、Qスクールに合格した17歳のT・トライオン。そして、83年、ハワイアンオープンでの青木功以来18年ぶり、米本土では初の優勝の快挙を遂げたした丸山茂樹を初めとする横尾要、田中秀道の日本勢。米ツアーは、ますます目が離せなくなっている。

◆女子ツアー◆

 ソレンスタム(スウェーデン)、ウェブ(豪州)、パク・セリ(韓国)の3強に代表されるように外国人勢の活躍に拍車がかかったのが01年だ。なにしろ年間で、米国人の優勝はわずか10回。10年前わずかに6パーセント弱だった海外勢の優勝確率も、01年にはなんと72パーセントを超えたのだ。

 ソレンスタムが、年間の平均ストローク数でLPGA史上最小の69.42という記録を打ち立てたように、米女子ツアーが国際化し、最強の選手たちが集まったため水準が上がっているのだが、一方でアメリカでは自国のスター選手不在も影響し人気が凋落。02年には、試合数が01年の38試合から34試合前後(これに未決定が3試合)に減少する模様。

 となると、各試合において上位選手が出る確率が高くなり、試合そのものは、水準が上がり、面白くなるはずだ。しかし、中堅選手にはより厳しい環境となり、日本から参戦の福嶋晃子、小林浩美、そしてQスクールを突破し、初挑戦の片野志保、小俣奈美香、中島真弓の若手3選手がこの厳しい状況に打ち克てるかが見物となるだろう。

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