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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/5号
2002年更新
6月開催のサッカーW杯、各国代表チームが
選ぶ合宿地にゴルフ場のホテルが多い訳
 6月1日開催の、日韓共催のサッカーワールドカップ。5月後半から始まる参加32カ国の合宿先は、激しい誘致合戦の末、ほぼ決定しつつあるが、ゴルフ場やその関連施設を合宿先に選ぶ国が多いようだ。

 まず日本代表が選んだのは、静岡県袋井市の葛城GC併設のホテル「北の丸」。49室、104名収容可能だが、合宿に入る5月下旬から大会期間中、日本代表の完全貸切状態になる。

「選手、関係者など約50名の宿泊になると思いますが、ホテル敷地内には部外者は一切立ち入れない厳戒態勢を敷きます。収支は終わってみないとわかりませんが、大変な栄誉です」(同ホテル丸広報・清水恒氏)

 現在、日本サッカー協会との間で、宿泊、食事、フィジカル、メディカルトレーニングの場所の確保などについて、打ち合わせが行われている段階。なお葛城GCについては、期間中、通常営業するとのこと。

 予選会場が抽選で韓国となったが、5月下旬から約10日間、三重県上野市周辺で合宿を張るのが南アフリカ。その宿舎としてほぼ内定しているのが、滋賀県のタラオCC系列のホテル・レークヴィラだ。

「正式に決まるのは、2月下旬に、南アフリカサッカー協会の責任者が来日してからですが、決定すれば、万全の体勢でバックアップします。ホテル施設内に9ホールのショートコースもあり、要望があれば利用して頂くこともあるでしょう」(家守繁人・同ホテル支配人)

 前回大会優勝のフランスも、予選会場は韓国だが、5月下旬に、鹿児島のいぶすきGCの系列、指宿いわさきホテルを宿舎に合宿を張る。カシオワールドの会場としても知られる同GCから車で30分ほどの距離にあるが、韓国ではなく日本での直前合宿となった決め手は芝だった。

「芝研究を行っているゴルフ場の担当者が管理する2面のピッチがホテルにはあります。練習場は韓国は土壌が悪く芝が根づきにくいそうで、選手のケガを恐れて、フランスチームもすぐに韓国入りしたくないようです。合宿地の決定は、芝が高く評価されたものだと理解しています」(経営母体のいわさきグループ・広報、岩崎麻友子氏)

 仏代表は1フロアを借り切り、日本の芝でコンディションを整える、というわけだ。

 ダンロップフェニックスの会場、フェニックスCCも系列のシェラトングランデオーシャンリゾートが、予選会場が日本となるドイツ代表を受け入れる。

 ユニークなのが、島根県の出雲が合宿先に決定したM・マッカーシー監督率いるアイルランドだ。この監督、大のゴルフ好きで有名。12月に来日した際には、出雲市長といづも大社CCでラウンド。また合宿、大会期間中も、選手のリフレッシュのために、ゴルフを取り入れるプランもあるとか。同CCの営業部・竹中栄一副主事によれば、「アイルランドの芝によく似ていると、非常に満足されておられました。正式な打診はありませんが、1日くらいゴルフをしたいとは伺っています。監督だけになるのか、選手もプレーするのかわかりませんが、ゴルフをすることでアイルランド代表の活躍につながるのなら、全面的に協力させて頂きます」

 ゴルフ場のホテルがキャンプ地に選ばれた背景については、サッカーの場合、すでに試合前から情報戦が始まっているともいわれ、なるべく隔離した場所で、かつ代表選手にふさわしい設備を備えた宿泊先ということで選ばれていると考えられる。

 ともあれ、一見その性格が正反対のスポーツと思われる節があるゴルフとサッカーだが、意外や「芝」という共通項があったようだ。

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