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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/30号
2002年更新
西武グループが系列コースの正規料金を
“ようやく”値下げ、他コースへの影響は?
 44コースという国内最大のゴルフ場数を誇る西武グループが、従来の正規料金を平均で約20パーセント値下げすることを決定。ゴルファー側からすると、業界全体への波及効果を期待したいところだが……。

 同グループの第1号のゴルフ場は昭和27年開場の箱根湯の花ゴルフ場。つまり、同グループにとっては今年が開業50周年で、それを機に各種記念イベントが予定されている。その発表の中で今回の正規料金値下げが明らかになったわけだ。

 具体的な値下げ額だが、たとえば多くのプロトーナメントの舞台となってきた武蔵丘GCの場合、平日1Rのプレーフィが昨年2万8400円だったのが新料金では2万2000円に。土曜・休日は4万2900円だったが、今年から土曜3万5000円、休日3万2000円と変更になっている。

 値下げ率は各コースごとにマチマチだが、最大値下げ率としては札幌北広島プリンスゴルフ場の4~5月料金のように、土休日2万5000円が1万4000円と44パーセントの高率になっているところもある。

 確かに、平均20パーセントもの値下げはゴルファーとしては歓迎したいところ。ただ、この基準となっているのはあくまで『定価』。「実は、特別な企画や優待券の発行などで、定価と実勢料金との間に大きなギャップがありました。当社のレジャーカタログや各社のガイドブックなどはそこまで詳しくは出せませんから、どうしても“西武は高い”となり、大きなイメージダウンになっていました。それを実勢価格に近づけようというのが狙いです」(コクド・池田稔観光部長)

 バブル崩壊後、季節料金など小さな手直しは行ってきたが、つねに“高い”イメージがつきまとっていた同グループが、全体的に料金改定に手をつけるのはこれが初めて。優待券などで対応していたとはいえ、ここまで遅れると定価と実勢価格に開きができてしまったのも当然かもしれない。

「確かに料金改定が遅れ、表に出ている正規料金が、実勢価格に比べあまりに高くなりすぎる状況になってしまっているのは反省すべきですね。今回のウチの値下げが業界全体の料金を下げる起爆剤になればとも思います」(池田氏)

 全国にゴルフ場を展開している他のグループの場合は、もう少し変更が早かった。

「グループとして4~5年前に設定価格を下げました。そのとき、優待券を止め、メンバー紹介を徹底するためのゲストカードのシステムを取り入れました」(チサン・ゴルフ部)

 また、朝日観光や富士カントリー系列でも、「実勢価格との差がありすぎるのは問題ですが、ゴルフ場の立地による地域性もあり、一斉には値下げしていませんが、状況を見ながら個別コースごとに定価を下げてきています」というのが、これまでの共通した対応だった。

 神奈川県の某コースでは、2年ほど前の川奈ホテルの料金見直しを見て、ビジターフィを下げたという。そのコースの支配人によると、「ある程度狙いが似ているゴルフ場が下げると、こういっては何ですが、格が下のゴルフ場としてはそれ以上の値段をつけるわけにはいきませんから」というのがその理由。ゴルフ界全体の料金で見ると、値下げしたといってもまだ西武グループの料金は高いかもしれないが、リゾートとして軽井沢や箱根、接待需要の多い飯能周辺でのプライスリーダー的なゴルフ場を多く持っている。今回の値下げはそうした地域や方針のコースにとっては、かなり強い影響を与えそうだ。

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