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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/7・14号
2003年更新
米ではタイガー&アニカが2年連続
賞金王に、男子は初優勝18人誕生
 今、米ツアーの中心は、言うまでもなく、男子がT・ウッズ、女子はA・ソレンスタム。なにしろウッズは02年、メジャー2勝を含めツアー5勝、4年連続の賞金王、ソレンスタムは前年の8勝を上回る年間11勝の快挙を達成。しかし、盛者必衰。いつまでこの2人がトップの座を保ち続けるのだろうか。

 男子は、ウッズをトップに、ここ数年安定したピラミッド状態が続いている。過去3年、賞金ランク5位までの顔ぶれを見ると、ウッズ、P・ミケルソン、V・シン、D・トムズ、E・エルスの5人に加え、D・ラブIII、H・サットンの7名で固まっている。10年前の90~92年の3年間では、同じ賞金ランク5位までの顔ぶれは13名いた。今から思えばG・ノーマンやF・カプルスが活躍した時代はトップグループの入れ替わりが激しい戦国時代だった。これに対し、過去数年はウッズを中心としたビッグネームが安定した実力を見せ、堅固なトップグループを形成しているといえるだろう。

 97年以降のウッズの年間平均ストロークを見ると、69.75、70.10、69.56、68.17、68.87、69.00とこの2年は数字が悪くなっている。メジャー3勝の00年が出来すぎといえるのだろうが、数字上は、ウッズの成績が、少しずつ不安定になりつつある。先頃、手術を受けた左ひざの影響もあるのだろうか。

 一方、力を伸ばしているのは、日本の丸山茂樹を含めたS・ガルシア、C・ハウエルといった、若手と中堅グループ。02年はツアー初優勝組がなんと18名もいたのはその証明だ。この流れが続くと、03年はウッズを含めたトップグループが、どれほどその地位を確保でき、若手中堅グループのプレッシャーに耐えるかが焦点となりそうだ。

 女子も同じような傾向が見られ、過去2年、賞金ランク1位と2位は、ソレンスタムとパク・セリで固定。この2人にK・ウェブを加えた3強時代から、ソレンスタムが完全に抜き出た形になっている。

 平均ストロークで2位のパク・セリに1.15、3位のウェブに1.66もの差をつけているソレンスタムは、00年のウッズのようで、今が頂点といえるが、ウッズと違うのは32歳で、自身メンタル面で疲れが出てきているように見えることだ。

「ゴルフ以外にもやりたいことがある。いずれは家庭や料理などにも集中したい。少なくとも10年後にプレーしているとは思えない」などと発言しているのだ。

 年間32試合中11勝と3分の1以上で優勝する驚異的な成績を残し、ゴルフでは目標をほぼ達成したソレンスタム。これに対し、25歳のパク・セリを中心に韓国勢が、トップの座を虎視眈々と狙っている。グレース・パーク、グロリア・パーク、キム・ミヒョンら韓国勢は皆まだ若く、さらに次々と若手が米ツアーに参入しており、いずれ大半が韓国人選手に占められる日もそう遠くはないのかもしれない。

 また、03年からチャンピオンズツアーと名称を変えたシニアツアーだが、H・アーウィンが、賞金王に返り咲いたが、かつてのような強さはない上、過去4年同じ選手が賞金王になっていない群雄割拠時代に突入。その点では、02年、欧州シニアツアーの賞金王でQスクールを2位で突破、米シニア初のフル参戦に挑む海老原清治にも大いにチャンスがあるだろう。

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