週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。
昨年12月はまさにそのピーク。7日が元木佳代子で8日が板垣真由美の挙式、披露宴。お互いがそれぞれの式に出席した。22日には、2人の日大の先輩に当たる原田香里の華燭の典。式には元木、二次会には板垣のそれぞれ幸せそうな姿も見られ、女子プロの結婚式ラッシュを象徴するような光景だった。 日頃は厳しい勝負の世界に生きるプロも、ウェディングドレスに身を包んだときには、満面の笑みを浮かべて幸せいっぱいだ。しかし、プロ生活を続ける以上、結婚後の生活もそれまでとは変わり、いいこともあれば大変なこともあるはず。その辺の事情はどうなのだろうか? 数年間の交際を経て、3歳年下のテレビ制作会社勤務、彦根稔氏との愛を実らせた原田香里は「シーズンが始まってみないと何とも言えませんが」と前置きした上で、結婚してからの変化をこう語った。 「気持ちが安らぐというか安心感がありますね。もともと私は結婚願望が強かったこともありますが、すごく落ち着いた感じです。今後は、結婚してゴルフが悪くなったと言われてしまうのは彼のためにも避けたい。でも、あまり気負っても仕方ないので自然体で頑張りたい。ぼちぼち優勝も欲しいし。え? 彼ですか? 結婚したらますます優しくなりました」と幸せいっぱいの中でも、来たるシーズンに向け気持ちを引き締めている。 シード選手ともなれば、毎週、遠征で自宅にいられるのは年間数えるほどしかない特殊な事情もあり、女子プロゴルファーの結婚は比較的難しいとされてきた。実際、主だったところでは、塩谷育代、平瀬真由美、森口祐子、中島千尋ら数人で、全体からすればひと握り。それでも以前と違い、出産するかどうかは別にして、結婚後もプロ生活を続ける選手が増えてはきている。 板垣真由美は、QTの成績が今ひとつで今季の出場権が確保できず、ゴルフのほうは残念な今シーズンだが、私生活では幸せいっぱい。板垣のかつての所属コースで研修生をしていて、現在はヨネックス広報の阿部貴史さんと4年間の交際の末、結婚した。近況をこう打ち明ける。 「仕事は続けてほしいと周りも言ってくれてるし、自分ももうちょっとやりたいので今まで通りです。頑張ろう、とはこれまでも思ってたけど、結婚してから、より強くそう思うようになった」 昨年、最後まで不動裕理と賞金女王争いを演じた藤井かすみも、一部で「今オフ結婚」と報じられたが、まだそこまでは話が進んでいないようだ。それでも結婚を意識しての交際を周囲に漏らしているだけに、近い将来おめでたい話が聞けるかも。 結婚後に女性がそれまでと同じように社会生活を営むために夫はもちろんその周辺の理解、環境が必要なのは、何もプロゴルファーに限らない。子育てにしても、女性が仕事を犠牲にせざるを得ない事が圧倒的に多い。女性の団体でもある女子プロたちが、一時、力を入れていた託児所の充実などから入って、仕事と家庭を両立させる女性のパイオニアとなれば、ゴルフだけでなく社会的にももっと貢献できるはずだが。