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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/4号
2003年更新
今週開催の米ツアー・フェニックスOPで
日本から数名がボランティアとして参加
 ツアーを観戦をした人ならご存知だろう。大きな試合になるほど“お静かにお願いします”等と書いたプラカードを掲げる、ギャラリー整理人(専門的にはマーシャルと言う)なる人々の存在が目立つことを……。

 今週開催される米ツアーのフェニックスオープンをテレビで観たとき、ひょっとしたら、そのマーシャルに、どう見ても日本人にしか見えない人たちが映る可能性があるのだ。というのも、日本のボランティアがフェニックスオープン(アリゾナ州)に参加、そのマーシャルの担当になる可能性があるからだ。

 どうして、海を渡ってまでしてフェニックスオープンに日本人のボランティアが参加するようになったのか。仕掛けたのは、日本でツアーの企画運営を行なっている(株)ザ・ヘッドクォーターズという会社だ。

 海外では、選手のスコアを記したキャリングボードはじめ、いろんなプラカードを掲げたり、駐車場の整理等を無償で手伝うボランティアによってツアーの運営が支えられていることはよく知られている話だが、同社も日本のツアーで一般のアマチュアの参加を仰いでツアーを盛り上げていきたいという主旨から、96年から一般公募のボランティア制度を導入してきたという。

「昨年はプロのツアーで8試合、アマチュアの試合で3試合、ボランティア制度を導入した試合を開催しました。この制度を導入した試合は年々増えてきてますし、ボランティアの登録人数も現在では全国で約6500名に達しています。そこで一度、当社としても本場のボランティア制度の運営方法を勉強したいということから、スタッフの派遣をフェニックスオープンのボランティア事務局にお願いしたところ、快諾を得られたのですが、日本のボランティアにも本場で働く機会を与えてくれないかという話もしたら、こちらも快諾が得られたのです。そこで、関空発の便を利用するため、広島から名古屋までの登録ボランティアの皆さんに参加を募集したところ、8名が参加することになったのです」((株)ザ・ヘッドクォーターズ・宮崎雅巳氏)

 8名の内訳は、男性4名に女性4名。年齢は男性が59歳から70歳。女性は29歳から65歳。男性は皆さんリタイアして時間的に余裕がある人がほとんどだが、女性の場合はOLひとりに、キャディのアルバイトをしている主婦がひとり、専属主婦2人だという。

 で、現地でどういうボランティア活動をするのか?

「やはり遠い日本からわざわざ来てくれるということで、プロをホールからホールへ誘導するような、できるだけプロの身近で動ける業務を用意してくれるようです」(前出・宮崎氏)ということから、テレビに映る可能性も大いにあるというわけ。

 往復の飛行機代、宿泊費だけで25万円ほど。それに開催コース以外での食事代も自費だから、かなりお金もかかる。ちなみに、日本では、主催者から無料でもらえることが多いボランティア活動用の制服(シャツ、ベスト、ジャンパー、帽子)も有料だという。たいした金額ではないが(1万円以下)、本場のボランティア制度は徹底している。

 それに、9日間もかけての旅である。それでも参加したいというのは何が魅力なのだろうか? 名古屋から参加する、最年少のOL、石田由貴子さんは、「ボランティアは4年前から参加し始め、昨年は7、8試合に参加しました。ボランティアの魅力は、ツアーの内部にいてツアーの雰囲気にドップリと浸れること。それにトッププロのすぐそばにいられることが楽しいんです。この試合は残念ながらタイガーが出ないようですが、ミケルソンを初めて間近で観られるのがとても楽しみです」

 今年は8名だったが、来年はすでに50名もの参加予約があるというから驚きだ。日米のゴルフファンの友好の輪が芽生えてきそうである。

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