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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/4号
2003年更新
13歳の女子ゴルファーが男子プロの試合で
予選通過の快挙! 同組で回った飯合も絶賛
 天才少女が、その実力の片鱗を垣間見せた。その少女とは、ハワイで開催されたパールオープンで43位タイ(74・73・77、8オーバー)になった13歳のミシェル・ウィーのことだ。

 先月、男子のソニーオープンでマンデーに挑戦、73で回り、47位で本戦に出場できなかったときは、天才は天才でもそれほどとは思われなかったのだが、今回のパールオープンでは、大器の片鱗をしっかりと見せつけた。なにしろ、このパールオープンには、日本の男子プロがこぞって出場。かつては丸山茂樹もこの試合に出場していたし、2年前には田中秀道、昨年は室田淳が優勝している。今年も、優勝をしたのは日本ツアーにも出ているG・メイヤーだし、飯合肇、D・イシイといったかつての日本の賞金王なども出場しているれっきとしたプロのトーナメントである。

 参加選手の半分近くが日本の男子プロという192名中、ウィーはもちろん紅一点、しかも最年少。女子プロの試合に出て予選通過したとしても凄いことなのに、男子の試合で皆と同じ、6787ヤードのバックティからラウンドして予選通過したのだから驚くしかない。

 2日目まで3オーバー、最終日、ウィーと同じ組でプレーした飛ばし屋・飯合が、そのケタ外れぶりを証言してくれた。

「どんなゴルフするのかなと見てたけど、背丈はあるし、リーチも長いし、パワーもある。体つきを見てもとても13歳とは思えないですよね。ドライバーの飛距離は260から270ヤードくらい。さすがにアウトドライブはされなかったけど、僕の当たりが悪いとき、5~6ヤード後ろというホールもありましたね。アイアンだと僕と2番手くらい違うかな。クセのないスウィングで完成度はかなり高いですよ。アイアンも巧いし、あとはスコアメイクかな。もう2年もすれば十分プロでやっていけると思います」

 ちなみに、最終日、さすがに飯合は69を出して12位に入り、オトナの男の意地? を見せたが、ウィーは77を叩いてしまった。ただ、初日に、蜂の大群に襲われ「硬く腫れ上がって痛かった」足を引きずりながらのラウンドで「初日、2日目はまずまずの出来で満足しているけど、最終日はいいプレーができなかった」とコメントしている。

 ちなみに、このコースのクラブプロであるD・イシイは、12オーパーで72位タイだったし、他にも名の知れたところでは、高見和宏、天野勝、沼沢聖一、鷹巣南雄、中島雅生、また昨年の日本アマ王者の藤田大ら大のオトナの男たちも揃ってこのウィーに負けてしまったのだ。

「良い選手とプレーし、難しいコースに挑戦することで、将来もっといいプレーができるようになると思う」と本人も語るように、今後、経験さえ重ねれば、まだまだ成長するはず。そのためもあってか、すでにLPGAのメジャー、クラフト・ナビスコ選手権をはじめ、ショップライトクラシック、チック・フィルAチャリティ選手権などの招待を受ける意思を表明している。さらに夏には男子のカナディアンツアー、ベイミルス・オープンに参戦予定だし、全米女子アマと重なるためまだ未定だが、グレーターバンクーバークラシックからも招待状が届いている。

 身長180センチの恵まれた身体とはいえ、ウィーは地元ハワイの小中高学校の8年生。学校のゴルフチームにさえ、まだ入れてもらえない年齢(12年生までで、9年生からチームのメンバーでプレーできる)なのに、男女のプロと対等に戦おうというのだから末恐ろしい。

 A・ソレンスタムが米男子ツアーの数試合から出場要請を受け、5月の米男子ツアー、バンクオブアメリカ・コロニアルへの出場を決めて、話題を集めている。今後、女子選手が男子の試合に出場して、話題作りをするというのはひとつのトレンドになっていくのだろうか?

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