週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。
クのスコアは、琉球GCのコースレコード64を2打破るばかりか、これまで大迫たつ子などが持っていた1R最多バーディ数9個、さらにこれまでの1R最小ストローク記録63も更新する大記録。しかし、クは最終日にスコアを伸ばせず、試合は63をマークした中野晶と不動裕理のプレーオフにもつれ込んだ。 4ホールに及ぶプレーオフを制した不動裕理に話を聞いた。 ------開幕戦で勝った感想は? 「ビックリしてます。まさか最初に優勝できるとは思っていませんでしたから。それに16番でダボ打ってますから。別に宗教に入っているわけじゃないですけど、『神さまは私のことを見捨ててないな』と思いました。開幕で優勝できるなんて、今は一番ラッキーな人間ですよ」 ------プレーオフの前の本戦ですが、17番にはどんな気持ちで向かったんですか。 「バーディをあと1個取ればいいかな、なんてキャディさんとしゃべってました」 ------プレーオフは緊張しましたか。 「プレーオフに残れたので、もちろん勝ちたかったですけど、勝っても負けてもよかったのであまり意識していなかったですね。それより久々の試合で他の人より緊張感の中での実践的な体験が多くできてよかったかなと思いました。4ホールも余計に経験できたんですからね」 ------プレーオフは普通の試合より緊張しないんですか。 「ダボ打ってしまえば終わりになるし……」 ------プレーオフよりも普通の試合中の方が緊張しますか? 「開幕戦の最終日ということもありましたけど、17番のバーディパットは2メートルぐらいでしたが、緊張しましたね。ダボ打ったあとでしたから」 ------ベストアマになった宮里美香が「不動さんのようなプレーをしたい」と言っていました。我慢ができるという意味ですが。 「私、我慢するといっても1ホールぐらい我慢できればいいやって思ってるんです。でも、そこでたいていバーディが来たりするので、またやる気になるんです」 ------大会が始まる前は、今シーズンは具体的な数字など目標を立てない、と言ってましたが、優勝インタビューでは「また賞金女王を取りたい」と変わっていました。 「今週はパットがよかっただけで優勝できたのは、運があるし、だったら賞金女王を目指そうかと思ったんです。今年はあまり自分に期待していなかったんです。今週が悪かったら、来週から、もっとまじめに練習しようかななんて考えていました。今年は『やるぞ』っていう燃えるものがなかったので、目標を立てずに、楽しくやろうと思っていたんです」 ------スウィング的にはフォローを大きくすることに取り組んでいたそうですね。 「でも先生(清元登子)に聞いたら『中途半端なスウィングになっている』と言われてしまいました。これまでのスウィングでもよかったんですけど、自分が気持ちよく振れるというか、無理なく振れるという感じに変えているんです。もっと簡単に振れるように」 ------そのスウィングは試合中にできたのですか。 「そこまで頭がまわってなかったから、元に戻っていたかもしれませんね」 ------シャフトを少し硬めに換えたそうですが、理由は? 「先生が硬めの方がいい、と言うので。でも表示は硬いんですけど、私には柔らかく感じるんです」 ------次の試合まで1カ月ぐらいブランクがありますが、何を課題にしますか? 「30~100ヤードぐらいの寄せですね。今回、風の読みもイマイチだったし、そのへんに取り組みたいと思ってます」