週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。
──今回の優勝はこれまでの優勝と比べてどうですか? 「今までは自分の思い込みや先入観でゴルフをしていた部分があるし、それを体のケアから石渡先生に診て頂くようになって変わりました。一辺倒だった自分のゴルフが、球筋にしてもフェードも打てるようになったし、バラエティーに富んだものになってきた。これまで大事な場面で悪いクセが出たりしていたのが、廣済堂では最終日ノーボギーで優勝。最後まで自分の思ったような感じで終われた、というのがすごく私にとって意味があるんです」 ──石渡プロに指導を仰ぎ、わずか3、4カ月で結果が出るというのもすごいですね。 「こんなに早く実を結ぶとは、自分自身が一番驚いてます。ただ自分でも少しずつ、体のキレとかを感じるようにはなってたんですよ」 ──今季の開幕戦は過去最高の4位でしたが、その頃から好感触はあったとか? 「はい。石渡先生のアドバイスで、体が思うように動くようになったのを感じてましたから」 ──これまでの自分を反省した部分は大きい? 「今まではトレーニングにしても我流で、筋力はあるけど柔軟性がなかったりとか、鍛えろ鍛えろばっかりで、半信半疑で……というかトレーニングに関してはすごく無知だった、と思います。今年は明確に“どこをどうして”というメニューを組んでもらってやってますから、全然違います。オフから週1回程度のペースでスウィング、体を診てもらってアドバイスを受けてます。1回の時間は30分とか40分とか、短いんですけどね」 ──技術よりも体作りの指導? 「多少球打ちをしてスウィングをチェックしてもらって、その後、コンディショニング的なものをして頂く感じです。今は先生を100パーセント信頼してます」 ──ある意味、賞金女王を獲った98年より充実度は高い? 「そうですね。あのときももう自分の思ったように体が動かなくて……シーズンを通してみれば、そんなに安定してなかったと思うんですよ。たぶんトップ10が10回ほどしかなくて、そのうちの5つが優勝、みたいな感じでした。今年はもっと落ち着いてゴルフができているし、体の調子は今のほうがいい。球筋とかも増えて『じゃ今度はこういう球で行こうか』という楽しみがある。ゴルフという“ゲーム”をしている、っていう感覚を味わえて、楽しいです」 ──今はゴルフそのものを楽しめてきた、と。 「楽しいですけど、まだやり始めて5カ月の世界。これからまだまだ課題も出てくるでしょうしね。今は“砂漠だったところにやっと芽が出たかな”という感じ。それをこれから育てていくのも、ダメにするのも自分次第だと思うから、水やりに力を注いでいきたいな、と思っているところです」 ──優勝副賞の欧州往復航空券は全英女子オープン出場用になりそうですね? 「全英行きたい、ですね。まだ出場資格決定まで数試合あるので、しっかり頑張ります」